初日ぶりのザ・スズナリ。
今日はA列(最前列)で。なので、部長が小さくブツブツ言うひとりごとも聞き取れる席。部長の名前が「富田修一」だと名札を確認。
初日より断然面白くなっていた。もう7公演目ということもあるし、川口覚くんも初日よりさらに良かった。キャスト全員とても良いです。(初日 http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20170521/1495376971)
この6年、「復興」という言葉がどんどん消費されているよね・・。まだ「復旧」もされていない土地があるのに。
今日は『少女ミウ』に関わる震災のこと、震災報道の感想は、ちょっと置いておきます。舞台の設定(構成?)のことだけ。
初めて観た時に聞き逃したわけではなかったけれど、2回目だと、最初の場面から、もう「いちいち!」と言ってもいいくらい伏線がたくさんはられていた(セリフに、小道具に)ことにびっくりしつつ、目の前が開けた・・というか、岩松さんの仕掛けが解けた感じです。 ←違うかもだけど。
それは、あの丸い顔の大竹くんがキーマンで(ドラマ部に移動した)、あのラストの家政婦=「秋山さん(丸い顔の)」は本当に秋山さんだったんだよね?いいのよね? ←そのドラマ(*)にスタッフの秋山さんが家政婦役で出ているから大竹くんが驚いた。
大竹くんが読んでいた分厚い文庫本が町田康の「告白」だということも確認できた(私は未読)。「人はなぜ人を殺すのか―。」http://bookshorts.jp/machidakou/
町田さんが言う「あったかもしれない一秒後の世界」は、大竹くんと秋山さんの会話に通じるね。
2層構造になっているセット。手前がテレビ局の打ち合わせ室で、奥の舞台はミウの家、そしてテレビ局のスタジオ。その四角い箱の中でのことをシャッターが閉じるように見せているので「テレビの中」のように見えました。(*)
(*)この前は2つの物語を追うだけで思わなかったそれは、その奥の箱の中で、時間を逆行していくミウの家族のストーリーは、丸い顔の男の子が中心となり制作したドラマ「心優しきドン・キホーテ」(←心優しきだったかな?)*」だったんじゃないかということ。5年越しのハンカチの色も違うし。そうだったらこの舞台は、戯曲を読むだけだと、わからないね。
避難区域にある、父親が失踪中で不在の佐伯家の食卓場面ではなく、後半の佐伯ミウ(私の今の考えだと、父の隠し子のアオキユーコと名乗っているけれど、ほうんとうは彼女もミウという名前なんじゃないかなと・・)の母親と父親の二人だけのシーン(黒島結菜ちゃんと堀井新太くんの食卓場面)が腑に落ちるのです。失踪したという父は毒殺されたのかもしれない。
ミウの母とミウの母、広沢とミウとユーコがリンクしている。心中にピストルを選んだことは謎だなぁ。
作・演出:岩松 了
出演:堀井新太、黒島結菜 川口覚、富山えり子、金澤美穂、篠原悠伸、新名基浩、藤木修、 岩井七世、安澤千草
照明:渥美友宏/美術:原田愛/音響:高塩顕/舞台監督:山矢源/衣裳:戸田京子/ヘアメイクプラン:大和田一美