ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

シス・カンパニー公演『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』1回目★★★★★ 

 ランチ後、半休して世田谷パブリックシアターへ。
 J列(知人に譲ってもらったチケットで)栗原類くんが同じ列に・・章平くんと『Take me out』で共演していましたね。
公式サイト http://www.siscompany.com/rosen/gai.htm
『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ/Rosencrantz & Guildenstern Are Dead』イギリスの劇作家トム・ストッパードの作品は『アルカディア』ぶり。
 
10分前に入ったら、まだスタッフさんたちが舞台の調整をしていて・・そうしているところに上手から壁のようなものが担がれてきて・・。その後ろに新・デンマーク国王に呼び出され、エルシノア城ヘ向かうコインゲームをする彼らががいた・・ という蜷川さんがシェイクスピア劇でよくやった「さぁ、これからお芝居始めまーす。」みたいなオープニング。
 
半休して『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』観劇。3階の立ち見までいっぱいの世田パブ。この劇場で圧迫感を感じたのははじめて(笑)パンフレットが良心的な1,000円。菅田くんがいいのは知っていた😀けれど、こんな天然で可愛い斗真くんをはじめて観た!ふたりのロズギルすごく好き!☞
 
☞ 笑っていられる1・2幕が一緒でもいいけれど、戯曲通りだから…。で、3幕でうっかり涙がこぼれてしまう。実は死んでなくてイングランドじゃない小さな国で生きていてほしいと思う。前にオフオフで観たとき(*)はまだ知らなかったピランデッロの『作者を探す六人の登場人物』とたしかに似てた。人生と舞台。『ハムレット』と境目がない演出。☞
 
シェイクスピアが生み出した二人の若者をトム・ストッパードが見つけてくれてよかった。
キラキラしたハムレットと同じシーンになると、あのグレーの衣裳がロズとギルの存在を曖昧にしてくれる。表と裏、現実と虚構、観ている私までもうロズでもギルでもいいなんて思ってしまい ☞
 
☞ あ、ごめんねって心の中でふたりに謝ったり。でもさぁ、『ハムレット』の裏側で死んだってことも書いてもらえない登場人物もたくさんいるなか、イングランドからの使いのセリフにあったから、ストッパードに見つけてもらえたんだよ。なんて思ったりも。「〜 全ての退場はどこかちがう場所への登場です」という座長のセリフか好き。☞
 
林遣都くんのハムレットもなかなか愛嬌がある、でも、抜け目ない感じが出てていいわ。船のデッキでサングラス(サングラス!?)してくつろいでいる姿にお坊っちゃまを感じるわ。母・ガートルードが立石涼子さんというのは、あまり予想にない配役。
 
☞ 慎太郎ちゃんのオフィーリアが出てきたとき「ニーナが生きていたらオールメールで観たかったな(美しいのよぉ)」と思い、慎太郎ちゃんのホレーシオでも「ニーナがいたらシェイクスピアシリーズで観たかったなー(聡明で気品があるのよぉ)」って思ってしまった。
リベンジとして菅田くんロミオで慎太郎ちゃんジュリエットが観たいなぁ😍 (*2)

とカレーを食べながら感想Tweet。(変換ミス直して、少し追記する予定)

「我々は役者・・・誰かが見ていてくれるから、やることをやれる。」と座長。
生まれてから人間は皆そうだなぁと思う。そして、ロズとギルみたいに自分の存在に疑問をもってしまったたら、生きる意味を見つけられなくなってしまうかもしれない。
「この先がある。」「ある」 生きていることを確かめ合うようにしゃべりつづける。
 
  All the world's a stage, And all the men and women merely players.(シェイクスピア『お気に召すまま』第2幕第7場より)
 
ハムレットが奥から歩いてくる場面。ハムレットは、『立ち止まり「生きるべきか死ぬべきか思案中」』」というト書き、好きだなぁ。
 
   To be, or not to be: that is the question.
 
「ローゼンクランツとギルデンスターン』ではロズとギルが主役なのに、この物語の「主役じゃない感」を感じてしまうのが不思議。哀しいかな、やっぱり端役なのです。(普段はキラキラしているスターのおふたりが演じても)それも不思議で、おもしろい。
 
Creative Team 作:トム・ストッパード 翻訳・演出:小川絵梨子 美術:伊藤雅子 照明:勝柴次朗 衣装:前田文子 音響:加藤温 ヘアメイク:宮内宏明 舞台監督:瀧原寿子 プロデューサー:北村明子
Cast 生田斗真(ロズ・ローゼンクランツ)、菅田将暉(ギル・ギルデンスターン)/林遣都ハムレット)、半海一晃(座長)、安西慎太郎(オフィーリア/ホレーシオ)、田川隼嗣(劇団員)、林田航平(劇団員)、本多遼(劇団員)、章平(劇団員)、長友郁真(劇団員)、松澤一之(ポローニアス)、立石涼子(ガートルード王妃)、小野武彦(クローディアス)
 
Story「コインの裏表をかけながら、森の中を行く、ごくごく普通の二人組。 彼らの名は、ローゼンクランツ(生田斗真)とギルデンスターン(菅田将暉)。 デンマークの王子・ハムレット(林遣都)がどうやら正気を失ったらしい、と義父となった国王・クローディアス(小野武彦)が、その真偽を調べるために、ハムレットの学友だった二人を呼び寄せたのだ。 自分たちの旅の目的は分かるけれども、その目的をどう果たせばよいのか分からない二人。 ただただオタオタする二人のそばを「ハムレット」の物語は粛々を進み、そして、、、、。 自分たちも物語のひとつとして、なす術もなく、どんどん死が待つ結末に向かって運ばれていく「誰でもない彼ら」。  かくて運命に流された二人は、「ハムレット」の物語に書かれた通り、この短い台詞によって存在を完全にかき消されてしまうのだろうか・・・。」
 来週、もう1回観るので、また書きます。
 
(*)2015年5月 下北沢OFF・OFFシアター ロズギル上演委員会の『ロズギル』http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20150519/1432048992http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20150531/1433082720
(*2)2014年8月 NINAGAWA×SHAKESPEARE LEGEND『ロミオとジュリエットhttp://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20140816/1408198656http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20140819/1408458434
(私、怒ってました。笑)