久しぶりのシアターコクーン。2回バルコニー席で(上手が見切れたわ〜〜)
映画のようだな・・ロードムービーみたいというのが一番の印象。大きな音量の音楽と場面を複数分割しているようなセットだからかな?
そして前田敦子の声が好きだと気付いた。
藤ヶ谷太輔くんが演じる何もやる気のないダメ人間の菅原裕一という主人公。だけどスマホは離せない。誰ともケンカしない。怒らない。だからかとりあえず敵はいない(呆れられているけれど)無責任だけど誠実ではないかというと少し違って・・その前にそういう責任や誠実からすぐに逃げる。答えを出さなくてはいけないプライベートなことから逃げる気持ちはわかる。私も後回しにしちゃうから(仕事は別)。
登場人物全員と不規則に動いて組み合わさる主人公が転々と泊まりあるく人たちの各部屋のセット、テレビやパソコンの画面のようなモニター、スマホのLINEの画面のような美術、照明、音響、プロジェクションマッピング などを駆使した演出・・とても良かったなーー。
「“裏切り”“怠慢”“孤独” すべての『人間関係』を断ち切り 街の片隅で呆然と立ちすくむ、平凡な青年の逃亡記。」
公式サイト http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/18_soshiboku/
作・演出:三浦大輔
美術:愛甲悦子 照明:沢田祐二 音響:長野朋美 衣裳:小林身和子 ヘアメイク:河村陽子
出演:藤ヶ谷太輔、前田敦子、中尾明慶 、江口のりこ、三村和敬 、米村亮太朗 、筒井真理子 、板尾創路
STORY「菅原裕一(藤ヶ谷太輔)はフリーターで自堕落な生活を送っている。とあるきっかけで、恋人・鈴木里美(前田敦子)、親友・今井伸二(中尾明慶)、バイト先の先輩・田村修(米村亮太朗)、学生時代の後輩(三村和敬)、姉・香(江口のりこ)、更には母・智子(筒井真理子)を芋づる式に裏切り、あらゆる人間関係から逃げ続けることになり、後戻りできなくなる。しかし、最後に偶然にも、家族から逃げていった父・浩二(板尾創路)に出合い、裕一の中の何かが変わる。
特段、裕一が人の道から外れた『悪い人間』というわけではない。何かの歯車が狂い、このような事態に陥るが、誰でも一つ、ボタンを掛け違えたら、彼のようになりえるのではないかと思えるくらい、ただただ、そこら辺にいそうな普通の価値観の人間なのである。裕一はなぜ逃げ続けたのか、最後にどのような決断をするのか…」
ラスト直前、コクーンの奥の扉が開いていたので蜷川さんを思い出しちゃったよ。最後はその扉が閉まって、主人公は外に出て行かず、行こうとしたところで照明が消えて終わりだったけれど、まだ彼の裕一が主人公の映画には続きがある終わり方でした。「面白くなってきたぞ」って、なんか楽しそうな声だったので、ま、行くところまで行って見せてほしいと思ったくらい。