ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾『終わりよければすべてよし』1回目

カーテンコールで舞台に掲げられた蜷川さんの写真に涙が…やっぱり蜷川さんのことを思わずにいられない彩の国シェイクスピア・シリーズ最後(ジョン王は置いておいて)の『終わりよければすべてよし』でした。蜷川さんは最後まで演出したかっただろうなぁ。それは叶わなかったけれど秘蔵っ子の竜也くんが主役を演じられてよかった。蜷川さんもきっとキャスティングしたよね。

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私の初日の今日は1階バルコニー席。サイドのLA側(上手側)はバートラムの後ろ姿しか見えないことが度々あったけれど、意外にもセットや演出の関係でほぼ見切れはなし!近いので表情もよく見えました。

始まってから6公演目。力が抜けてきたころかな〜。初日はよこちん横田栄司さんのパローレスだけが楽しそうだったと聞いていたので。今日はデュメイン兄・河内大和さんとパローレスよこちんさんが一緒に出てる場面やデュメイン兄弟(弟は、ばたやんこと溝端淳平くん)などおもしろい場面も多かったよ。よこちんさんが皆をひっぱっている感じ。

『終わりよければすべてよし』という戯曲はラストはタイトルからしてハッピーエンドなのに観ている私に幸福感はなく、ラストにヘレン良かったねぇ〜とならなかった。「面白く演出するのがいちばん難しい作品を残していた」のはあながち冗談ではないのかも。鋼太郎さんの演出はとても良いので、来週、次はセンターブロックで観て感想はきっと変わるわね。

エピローグのフランス王から鋼太郎さんにスイッチしての口上にジーンとして、このセリフがあるからシリーズのラストにすると決めたのかしら〜と思ったり。それとも蜷川さんがすでに決めていらしたのか・・。

大団円を迎えるシェイクスピアに多い終わり方なのに、バートラム(藤原竜也)にとって王権発動で結婚させられたヘレン(石原さとみ)のバックにフランス王(吉田鋼太郎)がいるので「結婚は墓場」的に暗く終わる。そこで一回暗転してキスをする場面はとても美しかったので子どもが生まれてパパになり変わっていく隠れラストを想像しよう。

バートラムが熱を上げていたダイアナ(山谷花純)のふりをして、ヘレンの策略で、しかも1時間だけベッドをともにして、そこで出来た赤ちゃん… 女は怖いって観ている男性たちはゾッとしただろう。石原さとみちゃんのヘレンは聡明でバートラムのことが大好きだから健気でいい妻になるだろうけれど、夫はもう足枷をつけられたようなもの。嵌められたパローレスのように…。まぁバートラムもパローレスも身から出た錆なんだけどね。

 

あ、藤原竜也くんのバートラムはハマり役。とにかくスタイルが良くて紫色の衣裳とニーハイブーツがよく似合う。ドSな台詞も似合う。女の敵なのに憎めないのキャラでした。

ヘレンの石原さとみちゃんはとても頑張っているのがわかる。けれど、心を打たれるまでいかない。観客が応援しなくても良いお相手が見つかりそうだし。なぜバートラムはあんなに愛らしいヘレンを嫌うのか… 男はハンターというタイプなのか(追われると逃げる)。

山谷花純ちゃんのダイアナも、バートラムがヘレンより惚れ込む理由がちょっとわからない。恋は盲目なのか、でもその理由がほしい。ごめんなさい。

あ、わぁーーっと思ったのは廣田さんかしら〜これまでにないお役。ヘレンへの求愛メンバーにも入っていたりね。

真っ赤な彼岸花曼珠沙華)が広がるシンプルな舞台に蜷川さんへのリスペクトを感じたけれど、一度もセットチェンジがなかったので今までと比べたらかなり地味。あ、もしかしたらコロナ禍で美術を制作する人数やセットを動かすスタッフさんたちをリスク回避のために極力減らすような美術にしたのかな〜。あと予算…。

緊急事態宣言の発動により3時間を超えるわけにいなくなりカットしたところもあるかもね。25日の【「終わりよければすべてよし」を楽しむ講座】で色々聞けそう。楽しみです。

www.saf.or.jp

バートラム:藤原竜也 ヘレン:石原さとみ デュメイン兄弟の弟:溝端淳平 ラフュー:正名僕蔵 ダイアナ:山谷花純 デュメイン兄弟の兄:河内大和 ルシヨン伯爵夫人:宮本裕子 パローレス:横田栄司 フランス王:吉田鋼太郎

廣田高志 原慎一郎 佐々木誠 橋本好弘 鈴木彰紀* 堀源起* 長谷川祐之 齋藤慎平 山田美波 坂田周子 沢海陽子(* さいたまネクスト・シアター)

作:W.シェイクスピア  翻訳:松岡和子
演出:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)

美術:秋山光洋 照明:原田保 音響:角張正雄 衣裳:西原梨恵 ヘアメイク:佐藤裕子 演出助手:井上尊晶 舞台監督:小林清隆

「舞台はフランス。ルシヨンの若き伯爵バートラムと家臣のパローレスらは、病の床にあるフランス国王に伺候するためパリに向かう。バートラムの母ルシヨン伯爵夫人の庇護を受ける美しい孤児ヘレンはバートラムに想いを寄せているが、身分違いで打ち明けられない。
ヘレンは優れた医師の父から受け継いだ秘伝の処方箋で瀕死の国王を治療し、見返りに夫を選ぶ権利を与えられる。ヘレンはバートラムを指名するが、バートラムは貧乏医師の娘とは結婚しないと断固拒否、しかし国王に𠮟責されしぶしぶ承諾する。やむを得ず結婚したもののヘレンと初夜を共にする気のないバートラムは「自分の身に着けている指輪を手に入れ、自分の子を宿さなくては夫婦にならない」と手紙で宣言し、伊フィレンツェの戦役へ赴く。
ヘレンは巡礼の旅という口実のもと、彼を追ってフィレンツェへ。そこでキャピレット未亡人の家に身を寄せ、当地でバートラムが大きな戦功を上げたこと、そしてバートラムが未亡人の娘ダイアナに求愛していることを知る。ヘレンは真の妻となるためにダイアナとキャピレット未亡人に協力してもらい、ある計画を実行に移す…。」

horipro-stage.jp

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