野田さんのホーム(芸術監督)プレイハウスにてNODA・MAP第24回公演『フェイクスピア』観劇。2階C列センターブロック。←床やセットが丸々見えて2階良いです。
野田さん、すごいなぁ。またすごいの書いたなぁ。感情が溢れた。生に満たされなかったひとたちへの鎮魂だと思いました。そしてコロナ禍で生かされることを奪われた数多くの演劇への鎮魂。
もう一回観るからあまり書かないけれど、何を書いてもネタバレになるし…でも劇評とか出ているからある程度は大丈夫かな。知りたくない人は検索しないだろうし。
「言葉。言葉。言葉。」(ハムレットの一節)
嘘が呼ぶのは、真か、死者か、それとも……!?
Fake + Shakespeare = FAKESPEARE(フェイクスピア)!!
前半は野田さんの遊びが楽しくてたくさん笑ったなぁ。最初からリア王とコーディリアだもの〜。マクベス夫人が乗り移って出てきちゃうもの〜。
そこへ「言ったもん勝ち」「書き込んだもの勝ち」のフェイクな時代への風刺が絡む。
床に描かれた無のような闇のような黒は命を絶たれた樹々たちか。この黒い森は、プロローグのmono(高橋一生くん)のセリフだ。
このプロローグのあとで白石加代子さんの「白石加代子です、〜イタコの修行をしていました。〜〜」という登場も楽しい。でもそこですでに野田さんのラストへの伏線が語られていたんですね。
「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」(「星の王子さま」サン・テグジュペリ)
高橋一生くん、白石加代子さん、橋爪功さんが素晴らしい。一生くんに負けずにエネルギッシュな野田さん!前田敦子ちゃんも素晴らしい。前田あっちゃんは星の王子さまに。「オレそれ書いてないし〜」って、きっと天国のシェイクスピアさん言ってます…。
アンサンブルの皆さま素晴らしい。カラスのコロス大活躍。さいたまネクスト・シアターの手打くん背が高いからすぐにわかります。髪型が新しい😆
結構多い場面転換の際に幕を引くレールの音がずっと飛行機の音に聞こえていた… 今回行き先が予想できたのはそれと舞台が恐山だったからかも。山=御巣鷹山。冒頭で倒れる木々を表現したアンサンブルのあれも。
想像できたと言ってもあのラストの「コトバの一群」機内での10分(くらいかな?)は凄かった。息もできないくらい圧倒された。
あの事故後、毎日テレビから流れてくるフライトレコーダーに残された声を思い出しました。
追記します。
明日・明後日で課題をやらなくちゃいけないから、週末かなぁ。
■作・演出:野田秀樹
■出演:高橋一生 / 川平慈英 伊原剛志 前田敦子 村岡希美 / 白石加代子 野田秀樹 橋爪功
■STAFF:
美術:堀尾幸男 照明:服部基 衣裳:ひびのこづえ 音楽・効果:原摩利彦 音響:藤本純子 振付:井手茂太 ヘアメイク:赤松絵利 舞台監督:瀬﨑将孝 プロデューサー:鈴木弘之
(YouTubeにあった音声はあまりにも生々しく苦しく辛いのであげません)
「生と死の境で、言葉の真実を見極める奇跡について思う『フェイクスピア』観劇レポート」(取材・文:上野紀子さん)
NODA・MAP『フェイクスピア』が開幕~想像を超える展開と演劇ならではのエネルギー(取材・文:木俣 冬さん)
「野田秀樹が見せる言葉のマジック」https://twitter.com/aogami_noboru/status/1405310974005977090?s=21