新宿シアタートップスにてみっちーこと小沢道成による演劇プロジェクトEPOCH MAN(『夢ぞろぞろ』も『オーレリアンの兄妹』も『鶴かもしれない』も素晴らしくよかった)の新作『我ら宇宙の塵』観劇。C列。
みっちーはまた名作を生み出していた。私の、大切な人の話だ(と思ったのは私だけではないと思う)。このタイトルの意味に泣かされる。
うわぁーと何度も感動した壁一面の映像はテクノロジーと人の温もりとの融合だった。シアタートップスの大きさだからこその迫力。素晴らしい演劇体験でした。
少年は、父の行方を探しに家を出た。
その少年を探しに、母も家を出た。
長い長い旅の途中、
出会った街の人に聞いてみた。
どこに行けばいいのか、と。
―遺された者達が辿る、
宇宙と、この地球の物語。
星が大好きだったお父さん。死んだお父さんの行方を探す少年・星太郎と、その少年の行方を探す母(池谷のぶえ)の物語。
個性がまるで違うキャスト5人とパペットの演技に魅せられた。パペットが演じる星太郎とみっちーが一心同体なのがすごい。同じ表情をしていた。
母親役の池谷のぶえさん(声も全部素晴らしい)を筆頭にキャスト全員がそれぞれ良い。みっちーは、星になったお父さんを探すために黙って家を出た星太郎。みっちーはパペットの足を自身の足に乗せて動かす。
ぎだろーさんが終盤で演じるプラネタリウムの女主人(亡くなった夫の跡を継いだ)も好きなキャラクターでした。りょうくんは愛猫を想いながら演じていたのかな〜。
この作品は演劇を観たことない人たちにも観てもらいたい(すごく観やすいと思う)ロードムービー的だし、新宿にプラネタリウム🪐を観に行く感じでフラッと行ってもらいたい。きっと演劇好きになる。上演時間は約100分。8月13日まで。
(撮影:小岩井ハナさん)
(撮影:小岩井ハナさん)
こんな光景が見られるなんて!
— 小沢道成 (@MichinariOzawa) 2023年8月4日
作・演出・美術:小沢道成
出演:池谷のぶえ 渡邊りょう 異儀田夏葉 ぎたろー 小沢道成
映像:新保 瑛加 音楽:オレノグラフィティ ステージング:下司 尚実 舞台監督:藤田 有紀彦 照明:奥田 賢太 音響:鏑木 知宏 パペット製作:清水 克晋 衣裳:西川 千明 ヘアメイク: Kazuki Fujiwara 宣伝美術:藤尾 勘太郎
(撮影:小岩井ハナさん)
池谷のぶえ、渡邊りょう、異儀田夏葉、ぎたろー、そして小沢と1体のパペットがその体いっぱいに届けるのは、遺された人たちの命の物語。極上の演劇を、ぜひ劇場で体験して欲しい。(ローチケ演劇宣言)
小沢道成「人間が起こす力の凄さを堪能していただければ」~EPOCH MAN『我ら宇宙の塵』が開幕 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
小沢道成コメント「150席ほどの劇場空間に“LEDディスプレイ”を舞台装置として壁一面に覆ったらどんな演劇が生まれるんだろうと、そんな好奇心から「我ら宇宙の塵」の創作が始まりました。そして、テクノロジーとは真逆の“パペット”を組み合わせたらどんな相乗効果が生まれるんだろうと、またまた好奇心で創作を進め始めました。アナログとデジタルの融合といったところでしょうか。全く別物だなと思いながら創作を続けるうちに“今と昔”が混在し始め、やがて僕は共通点を見つけました。それは、どちらも人間が生み出したものだということです。人間の力は凄いものです。稽古をやっていても、ひとりの人間から発せられるエネルギーには心が動きます。今、劇場に入り、これまた多くの人の力によってとてつもない光景が広がってきました。五人の俳優とスタッフ陣の創造力、そして観客席に座る人達の想像力。どんなことが起こるのでしょう。上演時間は約100分。人間が起こす力の凄さを堪能していただければと思います。生きた者の凄さを、生きる者の凄さを。」