シアターウエストにて3回目の『パートタイマー・秋子』観劇。窪寺さんの豆腐グラタンは今日も食べられず… 来週仕事の帰りに食べに行こうかな〜。今日はEX列(通路の後ろ)。
二兎社公演47 『パートタイマー・秋子』2回目★★★★★
もう2週間経つのでネタバレ書いちゃうけれど、暗転のたびに舞台となっている従業員控室の小道具が少しずつ変えられていのですが、後半、新店長お目もじセール用の「夏の扉」の替え歌の歌詞が書かれていたホワイトボードが、「新店長赤っ恥セール」のチラシになり(恩田店長や秋子や貫井さんが外で配っていたのと同じ)、最後の場面では「第2段のセール」のチラシになっていた。私の席から詳しい内容までは見えなかったけれど、赤っ恥セールのチラシには店長が印刷されていたのかな〜。
そのセール用の歌をフリ付きで歌う恩田店長演じる亀ちゃん(亀田佳明)が手足が長くてスタイル抜群なので決めポーズもいちいちカッコイイのよー。セール本番はカラオケで鍛えた星さん(関谷美香子)が店頭で歌ったと思うけれど、恩田店長ぜったい主婦層ファンができますよ。大河の中川大志くんばりに「見栄えが良すぎる」から。
フレッシュかねだの内情は「賞味期限の改ざんやリパック、商品のちょろまかし、いじめなど、あらゆる不正が横行して」いるのだけど、なんかねぇ… 近くに大手スーパーマーケットができて売り上げが芳しくないフレッシュかねだを立て直すため本社から送られてきた恩田店長、大企業をリストラされてやっとここに就職できた貫井さん(生瀬勝久)はじめ、パートタイマーさんら登場人物たちに心根の悪い人はいなくて、とにかく生きていくため、生活するためにがんばっている人たちなのです。決して楽をしたいわけではないのもわかる。「(安い時給で)やってられない」ということばかり大きくなっていったのかもしれない(文句ばかり言う同士がつるむと文句が倍増することも知っている)。
ニワトリ🐔のシャッポをかぶって床に平伏し悲鳴をあげる亀ちゃん@恩田店長のシュールな光景もなかなかなものです。元々はフレッシュかねだを立て直すためにがんばっていたのに、従業員をうまく使えず自己防衛のために人を裏切るようなマイナスな方にいってしまって客席から観ていると身から出た錆なんだけど…。あーもー人間に戻ってー。
二幕の後半、貫井さんが起こしたアクシデントが功を奏して(か?)セールが成功。フレッシュかねだにお客さまが増えて行くにつれ、みんなが同じ方向を向き出したよね。仕事が「認められる」=やる気に繋がることが観ていてわかった。
ただ、従業員たちの不正を告発するとまで言った秋子(沢口靖子)が平気で商品をちょろまかしていたことがわかるラストは衝撃でした。精肉担当(リパックの仕事で+8万/月)を任せられた秋子が精肉に戻りたいと戻って来た小見くん(田中亨)に嘘をついたよりもっと前、知り合いにアンティークショップで働いていると嘘をついたところからもう始まっていたんだろうなぁ。
《キャスト》
沢口靖子(樋野秋子)
生瀬勝久(貫井康宏・品出し)
亀田佳明(恩田俊夫・店長)
土井ケイト(春日勇子・青果)
吉田ウーロン太(師岡保男・鮮魚)
関谷美香子(星ひろ代・チェッカー)
稲村 梓 (窪寺久仁子・惣菜)
小川ゲン(竹内慎二・副店長)
田中 亨 (小見洋介・精肉)
石森美咲(新島喜美香・チェッカー)
水野あや(小笠原ちい子・チェッカー)
石井愃一(大坪久弥・客)
作・演出:永井愛
美術:大田創 照明:中川隆一 音響:市来邦比古 衣裳:竹原典子 ヘアメイク:清水美穂 演出助手:白坂恵都子 舞台監督:澁谷壽久
宣伝美術:永瀬祐一(BATDESIGN inc.)宣伝写真:西村淳 宣伝ヘアメイク:黒田啓藏・胡桃沢和久(Iris)
余談ですが、元ひきこもり青年で精肉担当の小見くん役の田中亨くんが出演する(亀田佳明さんは天使の役)『デカローグ』の第六話「ある愛に関する物語」の話がすごくおもしろくて…彼はトメクという青年の役なんだけど、ヒッチコックの『裏窓』的なスリルから始まるドキドキと艶っぽいさ、進むによってかなりヒリヒリさせてもらえそうです。原作図書館で借りて読んだだけですが。DVDは高くて😭
今日は戯曲を購入。
芸劇に情報解禁されたばかりの『La Mère 母』『Le Fils 息子』のプライヤーが。
芸劇にもうありました〜。