ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

モダンスイマーズ 新作『死ンデ、イル。』2回目★★★★★ 

ザ・スズナリにて。今日はBの日でしたが、Bじゃなくなり2度目のAでした。蓬莱さんを信頼しているので、問題なしです。おもしろかった。今回のモダンスイマーズ、すごく好きです。
1回目 http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20131214/1387038150
とてもおもしろかった。「死ンデイル」ではなく「死ンデ、イル。」女子高生の行方を追う。
「とある町」が舞台ではなく、実際にある、被害を受けた土地が舞台というのはすごい覚悟だなと思いました。
 
その町を描いたイラスト、ルポライターが撮影している映像、手書き文字(なかなか楽しい文章)は、七海がスケッチブックに書き溜めていった日記のようなものかな・・「お母さん」にむけて・・。(最後に違う字体が映ったのはルポライターのもの)前回後ろのほうで観たので、文字を見逃すことなかったですが、今日はA列だったので見上げる形になり、映像を見逃しそうになりました。舞台隅に数人いつも座っている(『浮標』みたいに)のですが、ルポライターの男はずっといます。どんな場面でも舞台上にいます。彼が聞き出したことだから。 

時空の移動がさりげなくてリズミカルで楽しい。ある場面からトランプする場面になりそれが七海の夢になったり。あ、さりげなくないか(歌いながらとか、家具を動かしながらとか、笑)。高田聖子さん演じるちょっとおっかない、押入れで白い蛇を飼っていて、大音量でジミヘンを聞くユウコおばさんの変化も楽しく、そして哀しい。悪いのは嘘をついていた丸山先生なのに。←(ドラマとか見ていると女性は女性を恨むよね。ここでもそうだった)
 
当日パンフレットに『これは「巡り合わせ」の話。ある自然現象が人々にどんな「巡り合わせ」をもたらし、それが人にどう影響を与えたか。その一例です』と蓬莱竜太さんが書いていました。辞書では「自然にまわってくる運命」と定義しているそうです。
 
終盤、原発事故により廃墟と化した浪江町の自宅の場面になるまで、七海を取り巻くひとたちの自分勝手っぷりを含めて、楽しかったんです。その後ろにあることを考えると(一瞬の出来事で生活が変わってしまう)とズシンと来ました。七海もそれまでは普通の女子高生だったんだと覆う。お母さんは5年前に、おとうさんは七海の生まれた年にハングライダーで亡くなったけれど、10歳年上のお姉さんが面倒見てくれていて、ボーイフレンドもいて、携帯電話も持っていた。
 
姿を消した夜、ボーイフレンドが新しい学校の女子といるのを見かけた。「目があった はずだ」。修学旅行も中止になった。風評被害だ。 七海は全てに絶望したのかも。みんな、自分のことばかり。自分も被害者だと、人のことはわからないと開き直る。お母さん、お母さん、お母さん
 
「音楽を聞きながら 向かおう」「死ンデ、イル。」「生キテ、イル。」
ラストの七海がとても頼もしくて、彼女の未来は彼女自身でつかむものなんだと思えた。
でも・・・男性にたいしてトラウマを抱えて生きていくことになっちゃうだろうな・・。彼らの醜いところは震災が原因ではないから。(その彼らより七海を憎む女性の気持ちはわからないなぁ。憎むべきは男のほうなのに)

七海を演じたのが新劇団員の坂田麻衣ちゃん。女子高生に見えます。舞台経験ほぼなかったとは思えないほど!
 

またしても深夜になっちゃったので、メモみたいに書いておきます。 ↑
 
 
あ、フルモンティの制作発表だったのね。映画おもしろかったし、キャスト楽しそうなので、すごく観たいんだけど、チケット代11,000円に二の足踏んでます。(ムロサン キョウ スズナリニ イマシタネ!)

作・演出:蓬莱竜太
出演:古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将、坂田麻衣(以上モダンスイマーズ)客松本まりか西井幸人、宮崎敏行、高田聖子