ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

『太陽2068』1回目★★★☆ 


 友人たちとドゥ・マゴでランチ。
私だけシアターコクーンへ。友人2人はオーチャードでN響
 
 蜷川版の太陽2068です。ニーナいらっしゃらないなぁと思ったら今日はカフカの大千秋楽ですね。お会いできず残念・・。
今日はXC(2列目)センターブロック。前なのでセットによって観にくかったらどうしよう・・と心配していましたが、今回は奈落も使ったお芝居になっている(蒼白のハムレットのときと同じアクリル版です)ので目線が下になり、よかったです。断面を見るかたちなので上からは見えなかったけれどね。その奈落、奥の方は使っていないので後ろの席の方は奥が見えないと心配しなくていいと思う。←(追記:どうやら後ろのほうの席から結がノクスになるクライマックスシーンが見えないらしい。上でやればいいのに。)
7日が初日で公演は8月3日まであるので、あまり書きすぎないよう(比べ過ぎないよう)にします。
 
新しい『太陽』でした。ひとこと言うならラストで流れるイーグルスの「♪ホテル・カリフォルニア」の音がぴったりハマる舞台でした。歌詞の意味ではなく曲のイメージ。(↑もちろん、LPレコードもっていましたよ)。イキウメとは違う印象。
 
セリフもほとんど同じですが、2068・蜷川版は主要人物に佐々木拓海という新しい役と、キュリオと呼ばれる人たちが大勢出てくる大所帯になっていました。その影響はほとんどないと思うけれど、クライマックス・・過去に起こしたある事件から逃げていて帰ってきた叔父の克哉が森繁にひどいことをしたことに対して、村人たちと鉄彦がリンチのように殴り続けるのは私はあんまり好きじゃない・・イキウメ版の鉄彦はあそこまでやらなかったよね?森繁が必死に止めたから。(←もっと早く止めて〜って思うよ。)でも、その凶暴なリンチがあるから結ちゃんの絶望がわかりやすく伝わるのだろうけれど。裏切られた彼女の瞳に何も映らないような(決心ではないような絶望の)表情が切なかった。もう後戻りできないのに。そこで、男子ふたりの物語だけじゃない、もうひとつの物語が生きてくるね。
その村人の存在が『獣の柱』を思い出させますが、ゴールド・シアターの皆様がリアルなのでSFっぽさが薄くなっている。その存在が多分物語が持つメッセージをわかりやすくしているんだけれど、私はそれを提示しない(想像力にまかせてくれる)イキウメ作品が好きだからなぁ。
 
それ以前に、とくに1幕。「そこ、笑うところ?」と思う(のは私だけ?セリフの重さを知っていて観ているからそう思うのか?)シリアスなセリフなのに、演じる側が少しオーバーアクションをつけるだけで、すごいテンションで笑う客席・・。もちろん少数なんだろうけれど、ひきつけを起こしたかのような爆笑の連続が気になって気になって・・(すぐ後ろの列に大爆笑さんがいたから)。
 
順番がバラバラになっちゃうけれど、ラストシーンは好き。蜷川さんお得意の搬入口を開けて外へ向かう演出だけど、今回はいいなーー、希望に繋がるのがわかりやすくていいなーーって思いました。走っていく二人が可愛かった。最強コンビ誕生だね。まだ外が明るいから森繁が鉄彦に傘を渡したのもね。しかもおちょこでね。←傘だけじゃ、ほんとは焼け焦げちゃうけれど(笑)
 
六平さん、よこちんさん、中嶋朋子さんなど蜷川組常連のみなさまは流石。成宮くんもよかった。大石さん遊んでいたなぁ。和んだ〜。
綾野剛くんが可愛かったのには驚いた。あんなひょうきんだなんて・・あの表現力に脱帽。おズボン脱いじゃうし・・無邪気な18歳の鉄彦くんでした。あ、灰皿投げたね(笑)蜷川さんへのオマージュ。
おズボン脱いじゃうといえば・・さいたまネクスト・シアターの内田健司くん。すごいインパクトあるし、気づくと私は内田くん演じる拓海を見ていたよ。あの怪演技、蜷川さんじゃなく内田くん自身が考えたプランなのね。やったわね!
そして注目されていた前田敦子ちゃん。ドラマも見たことないのであまり知らないけれど、あっちゃんって呼ばせてもらうとして・・思っていたよりセリフの言い方に癖がなくてよかった。大きな舞台にポツンといても絵になるのはさすがスターだけれど、後半はもっと出来るんじゃないかと思う。彼女なら。
 
今夜のスタンディング・オベーションには少し疑問が・・。2回めのカーテンコールで最前列の人まで立ち出して・・。ほんとに?と思いました。まだまだこれからだもの。もっと良くなるはず。
友だちにも話したんだけど、多分私の感動はイキウメの『太陽』で出しちゃったのです。はじめてこの『太陽』を観た方は、あのときの私と同じように感動しただろうと想像できます。
 
あ、今回の音楽の選択がとても新鮮でした。今までの蜷川さん作品にはなかった感じ。一幕終わりの曲がとても好きだったんだけど、あれは何て言う曲だろう。Sigur Rosでもニーナの定番じゃない曲。1回じゃあの音の記憶が薄れてしまうので、知りたいです。
(追記:Sigur Rosの「♪Myrkur」じゃないかと。2回目見て追記しました。http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20140722/1406043367

 前川知大さんの絵本『くらいところからやってくる』買いました〜。
 
 終わってから、N響が終わった友人たちとカフェへ。六平さんがハーレム状態でお茶してた。