銀座博品館劇場へ。いつぶりだろう・・TANGO Doki Dokiぶり?
素晴らしくて涙が (T ^ T) 草笛光子さんが素晴らしかった。なんて可愛らしいの!2001年カルフォニアで、日本では2006年の初演から長く愛されている作品の理由がわかりました。
チケットを取った日のことを覚えています。さい芸で『カリギュラ』を観るために並んでいるときに電話で予約。そのときお話したゴールド・シアターの女優さんは「太川陽介さんのときに観た」と言っていらしたんだった。というわけで、すごく早くチケットを取ったので最前列のほぼ真ん中!マイケルがステップの練習用に足形を置く場所の目の前です。ピッと伸びた指先まで美しい斉藤直樹さんがスライディングしてきたときは、心臓バクバクでした。
『数年前に夫婦でフロリダへ越してきたリリーは、出張個人ダンスレッスン「6週間でマスターする6つのダンスレッスン」を申し込む。しかし彼女が住む海辺のコンドミニアムを訪れたダンスインストラクターのマイケルと、レッスン初日そうそう激しい喧嘩をしてしまう。互いをなかなか認める事が出来なかった二人だが・・・・・・』
原作:Richard Alfieri 翻訳:常田景子 演出:西川信廣
『1週目スウィング、2週目タンゴ、3週目ワルツ、4週目フォックスロット、5週目チャチャ、6週目コンテンポラリーダンス、10週目ボーナス。年齢も生き方も違う2人が出会い、反発しあい、喧嘩しながらも、次第に心を通わせていく。』
出会いは最悪。自己防衛のための嘘をついたり、ぶつかり合いながらもレッスンを続けるたびに距離が縮まる。6週間のレッスンが終わる頃にはいつしかかけがえのない存在になるふたり。
リリー役の草笛光子さんのオーラたるもの、すごかった。華やかなドレスを着てドアから出てくるたびに客席から感嘆の声。大胆に肌を出したドレスも、大きなアクセサリーもすごくお似合いで、斉藤直樹さんとのダンスも軽々と。親子ほどの年齢差もひっくるめて絵になるおふたり。何度も美しいっーーーーとため息ついた私。後半は病気の設定なので一気にふけて見せるところもすごい。
なので、ダンスを習っていた元気だったころの母を思い出したり、母親の介護をしていたマイケルに自分を重ねちゃいましたが・・。
斉藤直樹さんのマイケル(ダンスインストラクター)は、はまり役ですね!素直じゃないところもラテン系なところもステキでした。ゲイだと告白したあとの言葉遣いやさりげない仕草がゲイに見えました。(ああ、『サロメ』はなんてもったいない使い方をしていたのでしょうか!ってつくづく思う)私、カーテンコールでスタンディングオベーションしました。心からの拍手で!
帰宅してWikipediaを見たら、草笛さんって80歳なのね!びっくりです。役が72歳(最初は68歳と嘘をついていた)なので、70歳くらいかと思っていました。しかも横浜市神奈川区出身って・・嬉しい。
かく言う私も短大時代2年間は社交ダンス部だったので、思い出すために直樹さまのレッスン受けたいなぁ。そして、あのフォックスロットのドレス着たいなぁ〜なんてことも思ったり・・。
隣りの席の草笛さんと同じくらいの年齢の女性が「きれいねーー」と言うのと同じくらいの割合で、リリーが亡くなったご主人の話をするたびに頷いているのがおかしかった。「亡くなってからのほうがわかり合える」とか、大きく頷いていました(笑)その隣りのおふたりの女性が、あ、斉藤さんのことを素敵だとおっしゃったので私もそう思いますと言ったら「ライバルね!」って・・可愛かったなぁ。
これ、母と一緒に観たかったなーーーーーー。
神楽坂のベンチがいつの間にか紅葉になっていた。