ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

『トロイラスとクレシダ』★★★★ 


世田谷パブリックシアター文学座兵庫県立芸術文化センターの『トロイラスとクレシダ』観劇。http://setagaya-pt.jp/theater_info/2015/07/post_405.html
作:シェイクスビア 翻訳:小田島雄志 演出:鵜山仁 美術:島次郎 照明:服部基 衣裳:原まさみ 音響:秦大介 音楽:芳垣安洋 高良久美子←音楽は生演奏でした。
 
「映画の前に『トロイラスとクレシダ』観劇。ザ・文学座、な作品。
この前友達に、ニーナのトロクレの終わりってどんなだっけ?と聞かれ思い出せなかったんだけど、私も観終わって同じこと、思った。とにかく自分の中に入っていたトロクレと今日のは全然違っていたから。恋愛面が薄く、戦争ものへ。」と帰りにtweet
 
 G列センターブロック。とても観やすい席です。Dの前が通路で、最後の方に、ついこの間「ローゼンクランツ(石橋徹郎)とギルデンスターン(浅野雅博)」だった二人がヘレンを寝取られた(メネレーアス)と寝取った(パリス)に、そのときの性格が繋がっているような二人になり、わちゃわちゃあったわ。

おもしろかったです。文学座のベテランの皆さまが中心で、蜷川さんの舞台でもおなじみの方がたくさんだったので、なんか不思議な感じが。以前観た蜷川さんの『トロイラスとクレシダ』(日本初演)と視点が全然違いました。同じシェイクスピアなのに。鵜山さんのほうが、トロイのプリアモスの5人の息子のひとりパリスが、アガメムノンの弟メネレーアスの妻ヘレンを略奪したことが発端、ギリシア軍がトロイを攻撃したことから7年も続いた「トロイ戦争」のほうを全面に出し、トロイラスとクレシダの愛と裏切り(ダイアミディーズに愛が移る)が織り込まれている感じ。
なにもかも「戦争のせい」です。身勝手に始まった戦争は愛する人も信頼も全て奪ったのです。
 
おもしろい美術(島次朗)でした。赤と白の2色の大きな布(幕?)の使いかたも面白かった。こんなに全編通してあらゆる形で布が生かされる演出は珍しいかも。照明と音楽も素晴らしいものでした。衣装は現代的。浦井くんは「青島コート」を着てました。岡本健一くんは迷彩似合うわ〜〜〜〜。浅野さんがめずらしくスタイリッシュなアシンメトリーの髪型でした。
いちばんびっくりは横ちん(横田栄司)さん。蜷川さんのときトロイの将軍ヘクターで、この鵜山さんでヘクターの相手となるギリシャの将軍アキリーズ。このヘクターは吉田栄作さん。顔ちっさ〜い。←前に観たときは周りが女性ばかりの舞台だったので思わなかったんだわ。
けっこう大雑把に物語がさくさく進むので、蒼々たるメンバーなのに廣田さんとか江守さんとかちょこっとしか出てこなくて、なんだかもったいない(笑)小林勝也さんが序詞役やクレシダの召使いもやられていて楽しかった。
というか・・この『トロイラスとクレシダ』はパンダラスおじさまが目立っておりました。渡辺徹さん、想像よりスリムでした。
 
 
前に美しく狂ったカサンドラだった内田滋ちゃんのブログ『「トロイラスとクレシダ」観劇』http://ameblo.jp/shige-uchida/entry-12054252393.html