東京芸術劇場プレイハウスへ。 すごい猫好きみたいな出で立ちの私。
「ミュージカル『100万回生きたねこ』初日観劇。初演も観てますが、1幕は外国の飛び出す絵本のように楽しく、視覚的にも歌も楽団の演奏も楽しい。でも私は2幕のために1幕があるくらい2幕が好き(T . T) 成河くんと深田恭子ちゃんの温かみ*が伝わってくる優しい舞台になっていました。」と帰りの電車でtweet。
ミュージカル『100万回生きたねこ』舞台映像!
インバル・ピント&アブシャロム・ポラックが大好きになった作品の再演です。コンテンポラリーダンスがこんなに楽しいなんて!って。そして友部正人さんの歌詞と阿部海太郎さんの音楽、大好きです。
カーニバルの紙芝居のような額縁をつくった舞台のデザインは同じでした。
今日はB列サイド(最前列)前回はD列でもフロア面が全く見えませんでした。今回も最前列だとカーペットとか床は見えなかったけれど、トラねこちゃんが生き返る(*)スペースが前回の倍以上広くなっていたので、見にくいことはありませんでした。第二幕の最後のほうで映るこねこちゃんたちはサイドの壁の走馬灯のような影絵に変わっていたと思う。
大好きな成河くんは豊かな表現力で「トラねこちゃん」を魅せてくれています。ほんとうに努力の人です。才能の倍以上準備をしてくれます。少し前にSEVEN HEARTSさんが『演劇の申し子は歌も一流品。成河』と書いてくださっていたことを今日観てくださった方は実感したはず!と私は思っています。ねこ耳が似合うし〜。幕間でホワイエにいたら、成河くんのことを褒めている声がたくさん聞こえてきて嬉しかったです〜。
第一幕のふてぶてしく生意気なところさえもチャーミングなトラねこちゃん、毎回生き返って次の飼い主との場面までのつなぎのパフォーマンス(*)も楽しいです。音楽隊の皆さんやFISHMANと一緒に額縁の前で楽しませてくれます。
深田恭子ちゃん、初舞台おめでとうございます。とても可愛かった〜。歌声も伸びやかで可憐で堂々としていました。第一幕の「女の子」は小さい子ではなく大人っぽかったけれど、小さい女の子って思わなければ、すっごく可愛かった。(もう、これは私の先入観があるから・・)第二幕の白ねこちゃんも可愛かった。ふたりで踊るダンスは・・・もっと美しく切なくなることに期待。
第二幕。「おれ、100万回も死んだんだぞ」自慢げだけど、飼い主たちのことを愛せなかったトラねこちゃんが、真っすぐで美しい白ねこちゃんに一目惚れして、はじめて愛を知って、恋愛して、愛を育み愛を与え合うことを知って踊るふたりのダンス!仲間や家族に恵まれ、ふたり(二匹)で生きて、愛するものが死んでいく悲しみも知って、もう生まれ変わらなくてよかったトラねこちゃん。
「すき」「きざ」「ざんこく」 トラねこちゃんのさめてとがっていた声が、言葉を紡ぐごとに明るく弾んでゆきます。
「みかづき」「きもちいい」
「よぼよぼ」「ぼくも」「もう じかん」 優しくて切なくて美しいラストへ。
カーテンコールで恭子ちゃんの大きな目にきれいな涙がキラキラ光っていました。成河くんも嬉しかったと思います。
初演も数回観ているので感想がおおまかになってしまいますが、セリフの言葉遊びも歌詞も大好き。それと、〈トラねこちゃんを飼っている王様の〉お妃さまと〈生きているか死んでいるかわからないひとりぼっちの〉おばあさんを演じた銀粉蝶さんは、もうさすがです。
でも・・言いにくいけれど、言いたいのはアンサンブルのダンサーのみなさまのパフォーマンスがバラバラで、音楽のように流れるようなダンスじゃなかった〜。わざとのバラバラではないと思う。もっともっと美しくなるよね。前回も私は初日に同じことを感じたので今回は初日から100%のものを見せてもらえると思っていたのになぁ〜。
インバルとアブシャロム、帰国する前になんとかして〜〜。
ttp://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20130108/1357661110
【スタッフ】原作:佐野洋子 / 演出・振付・美術:インバル・ピント、アブシャロム・ポラック / 脚本:糸井幸之介、戌井昭人、中屋敷法仁 音楽:ロケット・マツ、阿部海太郎 / 歌詞:友部正人 / 音楽監督:阿部海太郎
【キャスト】成河 深田恭子 / 近藤芳正 田口浩正 石井正則 / 銀粉蝶 藤木孝 江戸川萬時 加賀谷一肇 鈴木 竜 川合ロン 皆川まゆむ 清家悠圭 鈴木美奈子 山口真美 西山友貴
【バンド】トウヤマタケオ / 中村大史 / 権頭真由 / BUN Imai
(*温かみ・・というのは初演のほうが、パフォーマンスにキレがありもっとスタイリッシュでだったので、そう感じたのかも・・)
次は来週末です。