ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

夕刊 

 8日日経新聞夕刊にドゥクフレ カンパニー「コンタクト」(長野由紀さん)「奇想と呼ぶにはあまりにも整然としており、単にダンスと呼ぶには多彩な要素が惜しみなく投入された、フィリップ・ドゥクフレの2014年の作品」「古今の芸術作品からの引用も多く、繰り出す手数の豊富さに圧倒される。伸縮自在の素材のワンピースや中世の天体儀風の被り物、バロック・オペラを思わせる天国のシーンなど、視覚的にも賑やか。人体を万華鏡越しに覗くかのような摩訶不思議な背景映像と、ノスフェルによる音楽が、テンポのよさとシュールな浮遊感を増幅する。」「よく計算されたショウマンシップ全開の一方で、厳しく心理的な独特の作風で20世紀の舞踊に決定的な影響を与えたピナ・バウシュへのオマージュでもある。両手でのしぐさを繰り返しつつ1列になって練り歩くのが、見るからにそれらしく、またそれ以上に、長いドレスの裾を様々にあしらい翻しながら旋回する女性ソロの狂おしい孤独に、偉大な先達への共感がにじむ。悪魔に望みを問われたファウストが「ソロをやりたい」と答える終盤の場面とともに、すべての仕掛けはつまるところ身一つの表現を解き放つためのものという、舞踊の素朴な本質をさらりと突いて心憎い。」
 8日読売新聞夕刊に「かもめ」劇評(祐成秀樹さん)
「目を引くのは簡素な装置。湖畔の屋敷を模したセットは作らず、イスの配置やカーテンなどで空間を想像させる。そして重要な意味を持つトレープレフが撃ち落としたかもめを原稿用紙で表現する。すると、純粋な夢が儚く散るという作品の色調がはっきりする。」「登場人物の片想いの連鎖も描かれるだけに感情表現は強烈だった。彼らは駈け回り、ぶつかり、相手を押し倒すことも。が、演出は緻密だ。視線や位置関係から内面がうかがえる。」「配役では中年が演じがちなトリゴーリン役に若く色気のある田中を起用したことが効果的。ニーナが熱を上げ、女優になる夢を託す姿に違和感がない。満島が公演した。終盤、夢破れてトレープレフと再会する場面では前半の愛らしさを一変させ、やつれた姿で現れる。だが「わたしは女優」とかみしめるように決然と語る。別れた後の曲折を感じさせる佇まい、真情を込めたセリフが、見事で、言い寄るトレープレフとの絶望的な距離を感じさせた。書かれた時代の空気は希薄だったが、生きた感情に満ちていた。」