吉祥寺シアターにて『夜、ナク、鳥』観劇。大竹野正典さんの戯曲（実話をベースにしている）、これも好き。
この劇場でフラットな使い方＊を観るのは初めて。三方から見やすいシンプルなセットは、くじら企画が野外で公演したとき（四方囲み）に近いらしい。大阪弁のテンポがいい。
＊舞台と客席の境がない。いつでも彼女たちの場所に私も落ちていくのかもしれない。
夜に鳴く白い鳥は鷺？ 『夜、ナク、鳥』タイトルの意味は何だろう？
小学校から一緒だったツツミはヨシダの黒い裏側を知っているのにずっと一緒にいるのが私にはわからない。4人とも白衣の下の下着は黒、それがナースには普通のことなのかもわからない。でも追い詰められるのはいつだって女の方だと思った。
と帰りの電車でTweet。
タイトルののこと・・nightingales ナイチンゲール 和名は「サヨナキドリ小夜啼鳥。雄は春に夕方から夜ふけまで美しい声で鳴くとあった。
４人が苗字で呼びあう。私も小・中学の友達を今でも旧姓の苗字で呼んでいるから付き合いの長さがわかる。子どもの頃からの付き合いなんだなと思うけれど、あの苗字も旧姓なのかな？ツツミとヨシダ以外は看護学校から一緒なのかなとも思う。
バックステージツアーにも参加。シンプルなセットなのでバックステージには何も・・と舞台監督もおっしゃっていました（笑）でもセットの上に立たせてもらったり、下手から上手につながるバックステージを歩かせていただいた。暗くて、狭くて、なんて大変なんだろう〜〜と思った。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/yoru-naku-tori/#.WoW3olJVW4o.twitter
作：大竹野正典 演出：瀬戸山美咲 プロデューサー：綿貫 凜
「4人の看護師による保険金殺人事件。彼女達は自分の夫を殺害し、保険金を受け取ったーー。2002年に福岡県久留米市で実際に起こった看護師4人による保険金連続殺人事件をモチーフに描く。わかりやすい行動をとる男たちとは違って、大竹野正典が描く女はいつも不気味だ・・・。」
演出の瀬戸山美咲さんコメント「大竹野正典さんの作品の中でもっとも好きなのが、この「夜、ナク、鳥」です。寂しく、惨めで、愛を求めながら、殺すしかない女たち。そして、女たちの激情に気づかない男たち。両者がすれ違い、絡み合う会話のキレが凄まじい作品です。」
演出の瀬戸山美咲さんコメント https://natalie.mu/stage/news/270073
この作品で描かれるのは、生に対する獰猛なまでの執着です。人はどうしたって死にたくないし、生き抜きたい。4人の看護師たちは、生きるために人を殺しました。その壮絶なエネルギーの前で私は途方に暮れます。でも、生きること殺すことのベクトルが同じだとしたら、私だって人を殺す可能性があるし、広義ではすでに殺していると思います。8人の強力な俳優陣が揃いました。彼らの「生きる」姿をぜひ観にいらしてください。
