紀伊國屋サザンシアターにて、こまつ座 第147回公演『闇に咲く花』観劇。入場する時長蛇の列に並び、いつにも増してロビーが混んでいたのは松下洸平くんファンかしら(両隣、双眼鏡で観てた👀)
山西さんが出てきた時、ロイ・コーン!と脳内が反応したけれど(高級スーツではなく下町のお父さんスタイル)一人息子を戦争で亡くした神主役も素晴らしい。神田の愛敬稲荷神社で彼と寄り添い生きている(お面作りと闇商売)大切な人を戦争で亡くした戦争未亡人たちとのやりとりのたくましさが、明るさが、とてとてもいい。
何より神主の息子健太郎役の松下洸平くんと親友で精神科医の稲垣役の浅利陽介くんが素晴らしい。(私は浅利陽介くんの演技が好き)
いらない戦争で命を落とした人のことを思う。1987年の初演から89年、99年、01年、08年、12年、その8月に再演を重ねていることに意味がある。
音楽は生演奏。戦争から戻った「加藤さん(水村直也)」がギターを弾いている。その音楽が沁みる。
作:井上ひさし 演出: 栗山民也
出演:山西惇、松下洸平、浅利陽介、尾上寛之、田中茂弘、阿岐之将一、水村直也、増子倭文江、枝元萌、占部房子、尾身美詞、伊藤安那、塚瀬香名子
音楽:宇野誠一郎 美術:石井強司 照明:服部基 音響:井上正弘 衣装:宮本宣子 ヘアメイク:鎌田直樹 宣伝美術:ペーター佐藤 演出助手:及川慶成 舞台監督:村田旬作 制作:井上麻矢
あらすじ「昭和二十二年、夏、東京神田。物語の舞台は空襲で焼け落ち、廃屋になりつつある神社。進駐軍占領下、今日を生き抜くために人びとは闇の売り買いに必死だった。
一人息子の健太郎(松下洸平)を戦地で失った愛敬稲荷神社の神主牛木公磨(山西惇)も、今では近くに住む五人の未亡人たちと寄り合って、闇米の調達に奔走している。
そんなある夏の日、死んだはずの伝説のエース投手健太郎が愛敬稲荷神社に帰ってきた。境内に笑顔は弾け、人びとは再会を喜び合う。しかしその喜びもつかの間、健太郎の背後には、巨きな黒い影がしのびよっていた・・・・。」
「『闇に咲く花』の登場人物は皆、表向きは、優しく明るく前向きな愛すべき人たちです。そして、彼ら彼女らが陽気であればあるほど、この人たちの抱えている悲しみや苦しみが浮かび上がってくる劇であるように思います。登場人物一人一人がこの世の闇に咲く花なのかもしれません」と山西さん。
WOWOWで放送される〜。この作品は多くの人に観ていただきたいから嬉しい。
これが戦争の爪痕、背筋がシャンと伸びるような舞台。こまつ座『闇に咲く花』(中本千晶さん)
2012年に観たこまつ座『闇に咲く花』(辻萬長 さん。石母田史朗さん、浅野雅博さんが素晴らしかった)★★★★★
このころ、出演者とかスタッフとか記載してない私の日記。雑だわ〜。