紀伊國屋ホールにて『燕のいる駅-ツバメノイルエキ-』観劇。カタカナのサブタイトルに何か意味があるのかな〜。1997年初演で、2005年に亀ちゃん(亀田佳明)も出演したという作品(演出は宮田慶子さん)
MONOの土田英生さんの作品を好きなのに、ここ数年タイミングが合わなくて久しぶりでした。「世界の終わりを淡々と描写するだけの作品」だと土田さん。だからあの終わり方なんだ…。
あらすじ「のどかな春の日の午後、燕が巣を作る季節。埋立地に位置する、テーマパークの最寄り駅「日本村四番」でのこと。
駅員と売店の女、その友達、電車に乗り遅れた会社員らが集っていた。彼らのたわいもないやりとりは、ごく日常の一コマのようでおだやかな時間が流れている。
ただ、いつもと違うのは電車が一向に来ないこと。他に人の気配がないこと。そして空には奇妙な現象がおきていた……。」
いつまでたっても来ない「最後の電車に乗るつもりだった」という彼ら。ポスターのイメージでほのぼのしているドラマかと思ったら… ほのぼのしながらもテンポのよい会話は楽しく、とくに事件は起きないのだけど、それはもう起きていることがわかる会話劇がジワジワ怖かった。
穏やかな空に浮かぶ変なカタチの雲がどんどん大きくなるというセリフが数回出てきて、頭の中にきのこ雲が浮かび「世界の終わり」に信憑性が出てきてすごく怖い。どんどん耳が聴こえなくなるというのは被爆に関係するのかしらと…
ローレンコ二三郎(小沢道成)のバッジの理由(ユダヤ人が義務付けされたバッジが浮かぶ)、長男なのに三郎という名前の理由を高島くんに告白する場面に「戦争」が浮かぶ。たまにイライラしたかもしれないけれど、子どもの頃、そのバッジをほしがったのが無邪気なのんびり屋さんの高島くん(和田雅成)だったからずっと仲良しでいられたのかもね。
駅のホームにツバメの巣があり可愛いヒナがたくさんいると、のんびり屋さんの高島くん。あとから親ツバメがそのヒナたちを攻撃しているのを見たという人が… まさか、と思ったけれど、世界の終わりを察知したからの親ツバメの行動なのか?
高島くんのことが好きな売店の戸村さん(奥村佳恵〉に戻ったらツバメの巣を一緒に直そうとせっかく誘えたのに…
作・演出:土田英生(MONO)
出演:和田雅成、高月彩良、小沢道成、奥村佳恵、佐藤永典、尾方宣久(MONO)、久保田磨希
紀伊國屋ホールのある階の踊り場に映画『アンダーカレント』のパネルが展示されていた。
素晴らしい映画らしい。
これを撮ったのが木村和平だって、すぐにわかりました。
— 藤原季節 (@kisetsufujiwara) 2023年10月7日
映画「アンダーカレント」
よだれが出るほど素晴らしい映画なので、是非。 pic.twitter.com/9ayHWYXXjJ
でも真木さんの滑舌に耐えられるか私…