新国立劇場 小劇場にて『デカローグ ２・４』（演出：上村聡史）千秋楽観劇。Ｃ２列センターブロック。
📓『デカローグ ２・４』プログラムＢ３回目★★★★★（追記予定と書いて追記していない感想😅）
✍️【これまでに書いた感想以外を書きたい…】
🌵🎻デカローグ２（プログラムＢ）ある選択に関する物語
一階が老医師の部屋、２階がドロタの部屋という団地のセットで、前面の下手がアンジェイの病室のベッド、上手が診察室になっている。その診察室でドロタが医師に子どもの父親は夫のアンジェイではないと告白する場面。ドロタの上に夫の友人でドロタの恋人のヤネクが立っている図柄は演劇ならでは（ドロタの部屋の前で待つヤネク。このときふたりは別のほうを向いている）。こんなふうに針生 康さん（私は初めてでした）の美術が素晴らしく生きていた。デカローグを演劇する可能性を広げていたと思う。舞台美術と空間デザインで国際的に活躍されている方。
第二戒「あなたは、あなたの神、主の御名をみだりに唱えてはならない。」
プログラムBの舞台写真
針生 康さん
ドロタは本当に傲慢だ。と思うけれど、私も当事者になったら同じことを考えるかもしれない。（他の人も好きになり両方と別れた経験はある。選べないから。笑）
益岡さん演じる老医長のくたびれ具合がリアルで、家族を空爆で亡くした悲しみを全身にまとっていた。だけど、ドロタに子どもを堕ろすのをやめるようにさとした声だけは強かった。素敵でした。
ドロタを演じた前田亜季ちゃん…こんな大人の女性の役が似合うなんて。そういえば「ラヴ・レターズ」のメリッサも良かったことを思い出しました。
２の天使・亀ちゃん（亀田佳明）は老医長のお世話をする医師の役で、原作で一人暮らしの医長の家に来る家政婦の役割り（話を聞く）も兼ねている役でした。
天使って開幕前はもっと観客寄りの目線なのかな思っていたけれど違いました。「導くわけでも、何かを示唆するわけでもない」 初日にも書いたけれど「人間が歩む道すべてで彼らを守るよう神から命じられている」オーラのある、彼の強いまなざしから目を逸らすことができない存在でした。
✉️🪁デカローグ４（プログラムＢ）ある父と娘に関する物語
近藤芳正 夏子 益岡徹 松田佳央理 坂本慶介 近藤隼 亀田佳明
１と３もだけど、この２作品に繋がりがたくさんある。セットにしたのは正解ね。
中絶をやめ出産したデカローグ２のドロタと子どもを堕ろしたことがあると言うアンカの対比。
でもわかって観てもこの父の娘のシチュエーションは苦手。生々しいのです。近藤芳正さんの愛情と困惑が生々しくて…。アンカを演じた夏子ちゃんもとても良いから、だから生々しかった… 。
第四戒「あなたの父と母を敬え。」
近藤さん大変な役を、お疲れさまでした！
昨日全ステージ終えました。やったぁあ！久しぶりの舞台。心が悩みまくる、常に不安定な役のせいか
— 近藤芳正 (@goensai) 2024年5月6日
睡眠時間が1〜2時間増える日々でした
観て頂いた方ありがとうございました😊#デカローグ シリーズはまだ続きますので よろしくお願いします🙇 pic.twitter.com/4Ui67im52U
夏子ちゃん、くるくる可愛かったな〜とくに登場シーンはみんな目が釘付けだったのでは？
【5月7日追記】２でヤネクと婦人科医、４で眼科医と教授（こちらの二役は楽しそう）を演じた近藤隼さんのポストよりプログラムＢの美術 
https://x.com/konndo/status/1787495509365866526?s=46
