地味だけれど、とてもいい映画だった。http://www.sayonara-itsuka.com/
ジェームズ・Ｃ・ストラウス監督（この映画で監督デビュー）。音楽：クリント･イーストウッド。『ホームセンターで働くスタンレーは、二人の女の子の父親。母親は陸軍軍曹として、イラクに赴任中だった。長女のハイディは、父親のいない時に、こっそり戦争のニュースを見ていた。スタンレーは、母親を恋しがる娘たちとうまく接することが出来ず、いつもぎこちなく食卓を囲んでいた。ある日、妻が亡くなったという報せが届く。突然の妻の死を伝えることが出来ないスタンレーは、娘たちと小旅行に出かけることを思いつく…。』（goo映画より）
これもイラク戦争の悲劇。かつて自らも軍人だった（視力偽装までして入隊したのにその後の検査でわかり除隊）スタンレー（ジョン・キューザック）が軍人である妻グレイスの死を娘たちに伝えられず、フロリダの遊園地「魔法の庭＊」へ向かう途中で妻の声で録音された留守電のメッセージに相談するシーンがせつない。「魔法の庭」へ向かう車は１台きりだったり、車窓から見える景色が白っぽいのがスタンレーの心みたいでやるせなかった。（＊「魔法の庭」は戦地に行く前に妻といった遊園地。）
12歳で、パパの変化に気づいていく長女ハイディ役のシェラン・オキーフ、8歳のむじゃきな次女ドーン役のグレイシー・ペドナルジクが凄くよかった。ラストの浜辺でスタンレーが娘たちに告白するシーンから涙ボロボロです。次女ドーンとママとの合図が鳴るなんて！！葬儀のときにハイディが読む弔辞（これは旅の途中、車のなかで書いていた宿題『ママ』の作文）は力強くて、沁みたよーー。
エンドロールで流れるジェイミー・カラムの歌う「Grace is gone」がせつなく心に響く。この映画ではイーストウッドの多彩さにもびっくり。とても素敵だった。http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A021669/VICP-64097.html
