ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

ハイリンドvol.14『ヴェローナの二紳士』2回目/千秋楽★★★★★ 


 1時間間違えて早く行ってしまったので、冷製パスタ。
 
昨日も書きましたが、とても楽しかったです。『ヴェローナの二紳士』はシェイクスピアが20代後半で書いたという“ウィリアムくんの青春戯曲” ですが、その後の作品に繋がる台詞や設定がちりばめられていたので、まるでパロディのような楽しさもありました。逆パロディ?みたいな(笑)  
 
恋は一途で盲目・・遊学のためミラノへ立った親友ヴァレンタイン(多根周作)の小姓にもたせたプローティアス(伊原農さん)からジュリア(はざまみゆき)宛の恋文を受け取った侍女ルーセッタ(内田晴子)とジュリアのガールズトークがとても楽しかった。その恋が成就したと思ったのも束の間父の命令でヴァレンタインのいるミラノへ遊学に行かされることになったプローティアスがミラノで別の女性に恋をしたから大変です!「ジュリアは死んだと思うことにする」とまで言う始末。そして、その新しい恋のお相手はヴァレンタインが恋して婚約したシルヴィア(木下千恵)だった。シルヴィアには父が決めた結婚相手(かなり嫌っている)シューリオ(佐野陽一)がいるので、バルコニーに縄梯子をかけシルヴィアを連れ出し駆け落ちしようとしていた・・。
自分の恋のためにいとも簡単に親友を裏切るプローティアス。その駆け落ち情報をシルヴィアの父に流し、親友ヴァレンタインを追放に追いやったんですから今回ほど伊原さんをにくたらしく思ったこともなかったかもです(笑)恋にも世間にも鈍感なヴァレンタイン。最後は友情の証として自分の恋人を譲ると言いだしたのですから、そっちも呆れちゃいます。が、そういう時代だったのでしょう・・ね。変装も流行っていたらしいしね。
 
『ああ天よ。もし男が心変わりしなかったら完璧なのに。 女の健気さ そっちのけ! 男心は 揺れに揺れ!シェイク シェイク シェイクスピア!』
とフライヤーにあったのですが、ほーーーーんとにそういうお話でした。でも・・『友情か愛情か、プローティアスの心は揺れに揺れ?』 いえ、全然揺れず愛に走りましたよ、あの男めっ(笑)
 
ジュリアを演じたはざまみゆきさんが、とーーーってもよくてね。あの大竹しのぶさんをもっとラブリー&ナチュラルにした感じ。裏切られてもまだプローティアスのことが好きで好きで一途なジュリアに泣かされます。「プローティアスのバカめ!追放だ〜!」女性の敵プローティアスを慕うジュリアの健気な姿に応援する気持ちしか涌いてきませんでした。小姓に変装したジュリアがすごく可愛かった!変装がばれないのはシェイクスピアのお約束ですから問題ありません。そして、心のやさしいシルヴィアとジュリアの会話に今日も涙した私です。肖像画のなかのシルヴィアと男装した自分を同列にした台詞がよかったな。侍女ルーセッタもそうでしたが、登場する女性たちが皆あたたかかったです。
最後は一気にハッピーエンドに・・。えーープローティアスでいいの?と思いつつジュリアが幸せそうなのでいいか〜と思った私です。
あ、プローティアスの小姓ラーンスと犬のクラブのやりとりが入るシーンが、けっこう好きでした。
 早く松岡和子センセの本が読みたいなーー。