近藤芳正さんと劇団チョコレートケーキによる「ライン(国境)の向こう」の記事。『もし日本が米ソに分割統治されていたら。そんな〝〟を形にした。」(野口恵里花さん)「今回の企画は、小劇場に詳しい近藤側が持ちかけた。「アフリカが舞台の映画を見てね。決められた国境に翻弄される人間の喜劇性、悲劇性が出ていて、こういう作品をやりたいと思った」』『座付き作家の古川健に話すと、偶然、彼も米ソに分割される可能性があったことを本で読み、構想を温めていた。』『出演者の人選は近藤。自身に加え、戸田恵子や劇団☆新感線の高田聖子ら華やかなベテランがそろう。笑いの要素は控えめだが、近藤は「まじめな芝居でも、面白みを出せる人たちを誘った」という』
2000年に駒沢大のOBらが結成。当初はファンタジーなど「軽め」の作品が中心だった。←信じられません!!!最初に観たとき(法廷劇2本立て「十二人の怒れる男」「裁きの日」)から重かったから。
劇評は『書を捨てよ町へ出よう』(北川登園さん)
『映画は、軒を連ねる木造も民家や新宿の路地、猥雑な裸の男女を映している。44年後の舞台は、あえて映画の人物の生活感を消したのか、娼婦との絡みや妹の強姦事件にも生々しさはなく、体操のようだ。星条旗を燃やす場面に象徴された、あの時代の空気も希薄だ。それが今を表象する』『山本達久のドラムの生演奏で物語にリズムを刻み、映像で登場する歌人の穂村弘、芸人の又吉直樹の語りは舞台と融合し、現在から寺山を俯瞰するオマージュとなる。プロローグもエピローグも映画とは違うが、「観客席に腰掛けていても何も始まらない」とのメッセージは生きている』
秋元松代作、蜷川幸雄演出の舞台「元禄港歌−千年の恋の森−」に出演する鈴木杏ちゃん。『本作では瞽女(ごぜ)の一座と播州の廻船問屋の人々の悲しい運命を描く。瞽女とは、三味線や歌を生業にした盲目の女旅芸人。鈴木は、盲目ではないが一座にもらわれ、共に旅する歌春を演じる』『「秋元さんの時代劇と聞いて構えてしまいましたが、主題は悲恋や母子の関係など、身近なものです」歌春は廻船問屋の息子との身分違いの恋に苦しむ。「育った環境に引き裂かれるのは、ロミオとジュリエットのよう」』現在、秋元さんが独自に作ったという関西弁風の方言を猛特訓中らしい。