私の2019年大好きBEST1は(再演、再々演は外します)
ことぜんvol.3『タージマハルの衛兵 Guards at the Taj』です。
亀田佳明さんと成河くん、ラジヴ・ジョセフさんの脚本、小川絵梨子さんの演出、二村周作さんの美術、松本大介さんの照明、加藤 温さんの音響(鳥が飛んだのよ!)、原まさみさんの衣裳、そして美術スタッフの皆さま、全員のチームワーク。最高でした。
たった二人だけで新国立劇場小劇場の一番後ろまで言葉を届けられる二人。彼らの後ろには壁で見えないタージマハル廟。その美術と照明は圧巻で、セットがなくても十分おもしろく見せてくれるだろう二人の「動いてはいけない衛兵」のセリフ劇だけど、二村さんの壮大な美術がなかったら世界遺産の美しいタージマハルが日の出とともに浮かび上がる様子をあそこまで辛く表現できなかったと思う。そして曖昧にぼやかさない強烈な切り取られた手の山。血の海。傷ついたバーブルの気を散らそうとするフマーユーン。寓話と現実が交錯するラスト。権力の中に生きること。
上演期間中、インパクトの強そうな他の作品は頭に入れたくなかったくらい大好きでした。
大好きBEST2
『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』(作・演出. ケラリーノ・サンドロヴィッチ)KERAさんの脚本と演出、小野寺修二さんのステージング、上田大樹さんの映像、鈴木光介さんの音楽、キャストどれも最高で、一生大切にしたい作品。
----------------------------------------------------------------
BEST・・・順位なしで
★藤田貴大新作舞台『CITY』(作・演出:藤田貴大)
★『蜷の綿 (になのわた)- Nina's Cotton -』(作:藤田貴大、演出:井上尊晶)リーディング公演じゃなくなっていたけれど。
★モダンスイマーズ『ビューティフルワールド』(作・演出:蓬莱竜太)
☆DULL-COLORED POP 「福島3部作」(作・演出:谷賢一)
☆文学座アトリエの会『スリーウインターズ』(作:テーナ・シュティヴィチッチ、訳:常田景子、演出:松本祐子)
☆阿佐ヶ谷スパイダース『桜姫 燃焦旋律隊殺於焼跡』(作・演出:長塚圭史)
☆PARCO STAGE『世界は一人』(作・演出:岩井秀人、音楽:前野健太)
☆文学座アトリエの会『いずれおとらぬトトントトン』(作:戌井昭人、演出:所 奏)
☆serialnumber 02『コンドーム0.01』(作・演出:詩森ろば)
☆新国立劇場『骨と十字架』(作:野木萌葱、演出:小川絵梨子)
----------------------------------------------------------------
個人では圧倒的に亀田佳明さんの演技。
「役を生きるのではなく役を愛していく」という亀ちゃん。『タージマハルの衛兵』のバーブルは絶品でした。
『いずれおとらぬトトントトン』『一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~』の亀ちゃんも素晴らしかったし、大好き。『いずれおとらぬトトントトン』と『一銭陶貨』は作品としても大好き。
『ガラスの動物園』『白いウサギ、赤いウサギ』『イザ ぼくの運命のひと/PICTURES OF YOUR TRUE LOVE』どれも素晴らしかった。
『白いウサギ、赤いウサギ』は「演出なし!稽古なし!装置なし!俳優は封印された台本のページを観客の前で初めて開く。演じることが出来るのは一生に一度だけ。この作品を一度でもご覧になった方は、今後一切本作品を演じることはできません。」という贅沢なリーディング。もう二度と観れないのは寂しいけれど、出演してくれて良かった!
『ガラスの動物園』における トム・ウィングフィールド、『タージマハルの衛兵』における バーブル の演技で第五十四回 紀伊國屋演劇賞を受賞しました!わーい!
そして「山本周五郎短編作品集」(「晩秋」「人情裏長屋」「肌匂う」「こんち午の日」)も素晴らしかったです。
----------------------------------------------------------------
ことぜんvol.3『タージマハルの衛兵』の成河くん
ことぜんvol.2『あの出来事』の小久保寿人くん
『終わりのない』の山田裕貴くん
serialnumber 02『機械と音楽』の田島亮ちゃん
serialnumber 02『機械と音楽』の浅野雅博さん
serialnumber 02『機械と音楽』の三浦透子ちゃん
モダンスイマーズ『ビューティフルワールド』の津村知与支さん
モダンスイマーズ『ビューティフルワールド』の吉岡あきこさん
風姿花伝プロデュースvol.6『終夜』の栗田桃子さん
『世界は一人』の松たか子ちゃん
----------------------------------------------------------------
NODA・MAP 『Q:A Night At The Kabuki』で初舞台だった広瀬すずちゃん(源の愁里愛/愁里愛の面影で第五十四回 紀伊國屋演劇賞を受賞)
『一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~』の平体まひろちゃん
----------------------------------------------------------------
映画は『象は静かに座っている An Elephant Sitting Still』がBEST1
そして『ROMA/ローマ』『サタンタンゴ SATANTANGO』
『ホテル・ムンバイ』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト』
『JOKER』のホアキン・フェニックス、『永遠に僕のもの』のロレンソ・フェロ
----------------------------------------------------------------
新春若手花形落語会で初めての神田松之丞さん。そして柳家三三さんの落語は最高!