【コラム】【ネタバレあり】『MIU404』を特別なドラマにした“失われた夏” 久住の存在が暗示したもの（佐藤結衣さん）
https://realsound.jp/movie/2020/09/post-614486.html
「金曜ドラマ『MIU404』（TBS系）が最終回を迎えた。オンエアのラストまで伏せられていたサブタイトル《 》の中に入る言葉は《 0（ゼロ） 》だった。東京オリンピックが開催されるはずだった、2020年夏。本来であれば様々なドラマが生まれたであろう新国立競技場の、“0”の形をした屋根と共に締めくくられる。」「あるはずだった、夏がなくなった。夢の舞台も、青春も、人生の節目となる式も、そしてエンターテインメントも……みんなウイルスが飲み込んだ。全世界を巻き込んで変わってしまった世界線が、この『MIU404』を特別なドラマにした。私たちが「ここからだ」と思える希望のドラマに。」
久住は見えない敵だった。RECのつくる情報への匿名のTweetも見えない敵。見えない敵が人を孤独にしてしまう。
「神様は俺よりもっと残酷やで。指先一つ、一瞬で、人も街もぜーんぶさらってまう」「10年経てばみんな忘れて、終わったことになっとる。頭の中の藻屑や」
久住も神様に全てさらわれて《 》になっていたのか？彼は生きて《ゼロ》からはじめられる、あそこから。
ラストの久住・菅田将暉の横顔が忘れられない。
《 》にいる人たちがまだたくさんいる。
