serialnumber05『All My Sons』観劇。
観るたびに違う。
終わってから友人と、この舞台についてたくさん話した。話せて良かった。
第二次世界大戦から3年半。戦地で行方不明になった日がラリーが死ぬはずのない「良い日」だという、ケイトのためにフランクが調べたホロスコープのこと。父親のしたことを知り、家に帰ったら殺してしまうだろうとアンへの手紙(遺書です)に書いたラリー。殺さずに自ら死を選んだことはやはり彼にとっての良い日ということになるのか…という友人の考察がホロスコープのことが府に落ちました。正解はわかりませんが。
「(次男の)ラリーの死を認めるということはジョーの罪を認めることになる」とケイト。それは幸せな家族にあってはならないこと… 絶望を認めたくなくて理想と真実を行き来していたのかもしれない。★
クリスもラリーもジョージだって純粋すぎた。それに比べて女性陣の生きることへの執着、言動に打算が見え隠れする。隣人たちもだけど。ケラーのしたことを全部わかっていて上辺で付き合っているジム、その妻スーはアンに嫌味を吐き出す。ジョージの帰還を待たずにフランクと結婚したリディア。幸せになりたいからだと思うし、幸せになりたいのは悪いことではない…。
ケイトとの再会でジョージの気持ちが変化する場面からしばらくいろんな思いが交錯して涙が止まらなかった。あのケイトには計算(ジョージが来るのがわかって聖母のような隣人を演じるという)があったけれど男たちは気づかない…。
そして賢いアンの計算にクリスの純粋さは誤算だった… ケイトがラリーの死を認めなかったことも(★)
生きていくことを選ぶ女性たち。
心配なのはクリス…。
主演の神野三鈴さんはきっと何かしらの演劇賞を受賞すると思います。この作品も。
亮ちゃんにとって10年ぶりの『All My Sons』。神野三鈴さんや大谷亮介さん、瀬戸さおりちゃんらと本を読み解き稽古して迎えた本番。この公演はかけがえのないものになると思います。3年前にケイト役には神野さんがいい…と言ったのも亮ちゃんだと言うので、その目も素晴らしい!
マスクとMelty Kiss、ありがとうございます😘
そして今夜もりんご🍎
観劇後は世田谷線に乗って…
つづく