久しぶりの新宿御苑、新宿サンモールスタジオにてパラドックス定数の『vitalsigns』観劇。
20分前に着いたのにもうほぼ席が埋まっていてびっくり。自由背だったので空席を探すのに手間取ってしまった。案内してくれるスタッフさんがほしかったです。というよりコロナ禍のいま指定席にしてほしかった。退場時も規制退場じゃないので通路は大渋滞に😥
「た す け て」
水深800メートルの闇の世界。直径3メートルの球体内で交わされる、異質な存在との会話劇。
「異質なもの、わからないものと対峙した時、ヒトはどうするか。何を選ぶのか。深度八四〇メートルの深海救難艇の救難室、完全密室での男性五人による会話劇」
客席に座り、深海へと潜っていくような音を聞きながらはじまりを待つ時間にワクワク。おもしろかった。暗転が多い演出はその暗転前後の違いが面白かったけれど、多すぎる。
パラドックス定数は何作か観ていて、野木萌葱さんはいろんなタイプの舞台を観せてくれます。今回はとてもおもしろかった『トロンプ・ルイユ』系ですが、心に何か残るものはなかったな。
でも、お目当ての神農さん(客演)救命潜水艦の操縦士・六浦を堪能しました。相変わらず演技も声もいい。劇中他のひとの声になっとき「え😳、まさかもう出ないの?」と一瞬怯んだけれど、ずっと出ていました。艦長の葉山(西原誠吾さん)とのバランスが絶妙。
作・演出 野木萌葱
出演 植村宏司 西原誠吾 堀靖明 神農直隆 小野ゆたか
照明:伊藤泰行 音響:田中亮大 音響操作:井上直裕 舞台監督・舞台美術:吉川悦子 アンダースタディ:皆上匠 撮影:渡辺竜太 制作:たけいけいこ・今井由紀 衣裳協力:東宝舞台衣裳部
劇場で会った友だちとお茶したときに「イキウメみたいと言っている人が多い」と聞いたけれど、似てると思わなかった。イキウメだったら異質なものとの間に情とか友情が生まれるから… 違う。私にはそういうものが必要。『vitalsigns』に愛が足りない(私目線)。