新国立劇場 小劇場にてフルオーディション Vol.5「エンジェルス・イン・アメリカ Angels in America」第ニ部「ペレストロイカPart2 Perestroika」観劇。今日もC1 列にて(ありがとうございます😭)。
原題の副題は「A Gay Fantasia on National Themes」
カーテンコールの岩永達也くんの涙にもらい泣き。というか天使と対決して本を返しに行った天国の場面から最後まで涙止まらず。
プライアーからの「生きろ」受け取りました。これまでこんなに誰かに祝福されたことあったかな…。
力強くて美しいセリフが心に響きます。
ロイ・コーン、幕間の間にぜったい10kgやつれてるよね。
80年代アメリカの国際問題や宗教やエイズに直面した現実(エイズが不治の病であり同性愛者のものとされた時代をよく覚えています)と、迫力あるけど人間味ある天(水夏希さんがいいのよー)使やご先祖やマネキンが出てきたり夢の中へトリップしたり遊び心のあるフィクションが混在しているのにキャスト8人全員ほんとうに素晴らしいから嘘っぽくなく、額縁舞台で劇中劇(バミリも目立たせている)という演出だけど、2023年の今観ても身近な物語。
小田島創志さん翻訳の戯曲発売してくださーい。
第ニ部「ペレストロイカ Part2 Perestroika」1回目★★★★★
第一部「ミレニアム迫る」2回目★★★★★
キャストのことを追記たい。
このおじいちゃん(ユダヤ教のラビ)から始まります。だけじゃない、何役も演じるすごい那須さん。モルモン教のハンナは厳格で、同性愛者のジョーの母親だけどジョーの妻で心が病んでいるハーパーのことを気遣っていて素敵です。最後は30歳のプライアーと仲良くなるハンナです。那須さんコメディエンヌですね。
エンジェルス・イン・アメリカ
— 那須佐代子 (@sayokonasu) 2023年5月20日
本日の通し上演も無事終わりました!
東京での通し上演は残り2回です!
5/21(日)は
13時より第一部「ミレニアム迫る」です!
こんなおじいちゃんがお待ちしています😆 pic.twitter.com/O9275CLjmg
「許すのって大変なのよ」浅野さん演じる元ドラァグクイーンの看護師・ベリーズは痛みを知っているからとても愛情深い。突き放すようにしても懐が深い本物のナース。同性愛者であるからエイズになったことに絶望するプライアーに「癌だから」と、エイズが特別な病気ではなく誰でもかかる「癌だから」という優しさに泣いちゃう。https://twitter.com/masa_asano0327/status/1655730692683350017?s=46&t=N_RmxyZg27Bs5hNLuDBmjw
プライアー役の岩永達也くん、どこに隠れていたの?と思うくらい良い。今後、注目していきたいです。↓ プライアーと同じ人とは思えないよー😳。すごいプロフェッショナル!
高橋彩子の「耳から“観る”舞台」第31回「戯曲から聞こえてくる「時代の声」〜20世紀の名作『エンジェルス・イン・アメリカ』が問いかけるもの」ontomo-mag.com
「(上村さんの)演出メモなどによれば今回は“右と左、愛と憎しみ、夢と現実、東と西、男と女、白と黒、生と死、原子と原子”などの衝突をユーモラスに描きながら“越境”“変化” “再生”を表現し、現代に繋がる物語を立ち上げるとのこと。」
キャストが演じる主要な2つの役をも相対するそれでした。
「舞台美術の乘峯雅寛と共有したイメージの一つに、チェルノブイリ原発事故で廃墟になった劇場があるという」
「今やエイズは不治の病ではなく、ソ連が崩壊して冷戦も終わった。しかし、21世紀の私たちにはCOVID-19のパンデミックが起き、ロシアはウクライナに侵攻し戦争を続けている。では、他の問題は? 20世紀の終わりに放たれた戯曲は、魅惑的なファンタジーの形をとりながら今、私たちに語りかけ、問いかけてくる——世界のとらえ方と、そこに対する自らの態度、生き方を。私たちはその声を受け止め、応答しなければならない。」