ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

〆てがみ座 第8回公演『空のハモニカ ーわたしがみすゞだった頃のことー』★★★★★ 


   『言葉にならない最後の詩、綴るように生きた日々。』

脚本:長田育恵(てがみ座)演出:扇田拓也(ヒンドゥー五千回)「1930年春、下関。愛する娘を残して26歳で命を絶ったテル。 亡くなる前日にはひとり肖像写真を撮った。まるで生きた証を刻み付けるかのように。 大正後期に黄金期を迎えた童謡詩の世界で、星のようにひときわ輝いた名がある――「みすゞ」。 テルが金子みすゞとして生きたのは、ほんの三年ほどの僅かな時間だった。
路地裏の狭い家に移り住み、「みすゞ」としての筆を絶つテル。 夏越まつりのお囃子が、ふるさとの遠い海を連れてくる。 漁で栄える小さな町。どんなに胸に描いても、あそこに帰ることは、もうできない。 空一杯にこだまする「みすゞ」の残響を掻き消すかのように、ぬかるみを歩き出すテル。
大きな空は喪ったけれど、足下に、水に映る小さな空を見つけた――。
テルが「みすゞ」という名を捨てて自身を綴るように生きた最後の日々。 それは言葉にならない、けれどきっと光への詩。」http://tegamiza.net/take11/
 
ステキな作品でした。水の音、やわらかな光、美しい言葉・・情景が次々浮かんできました。観に行ってよかった。

木の板を使った舞台を中心に対面式の客席。天井からは海をイメージしたモビールが・・その美術が凄くよかったーーーー。と美術のお名前を見たら 、風琴工房の『Archives of Leviathan』『国語の時間』と同じ “杉山至+鴉屋” さん。納得です。
 
ふうちゃんへの思いを綴ったことばが胸に沁みました。テルの言葉とともにあった優しい鈴の音色も。
 
板の上には凛とした金子テルがいて・・板の下を行き来するひとたちが皆、ほぼ走っていたのは大正の時代のことだからかな?戦中に中断され色々なことも動き始めたことだし・・。
 
twitterで、くぼかん(久保貫太郎)さんと会話しなかったら観ることなく終わったかもしれません。よかった。ありがとうございます。そのご本人にもご挨拶できました。B1Fのロッカーに入れた荷物を取って上に上がったら、ロビーがまるでサロン状態になっていて(←*)アンケートを書いていたら目の前にくぼかんさんがいらしたので、ご挨拶できたのです。くぼかんさん、とても良かったです。最初に出てきたときセミヌードでしたが(笑) 2ヵ月お稽古したというのも納得の素晴らしい舞台でした。
 
*(そういうときのロビーってものすごいアウェー感なんです。もしかして一見さんはお断り?みたいな・・。みなさん知り合いですか?関係者ですか?という場に出来ればいたくないから、小劇場系のこれだけはいまだに苦手で慣れません。それとともに、演劇がもっと娯楽で間口の広い世界になればいいなぁって思う)
 
  てがみ座からのテガミをいただきました。舟にのせてあげよう。
 
昨日観た谷崎潤一郎1886年明治19年)7月24日 - 1965年(昭和40年)7月30日(満79歳没)
    金子みすゞ1903年明治36年)4月11日 - 1930年(昭和5年)3月10日(満26歳没)
同じ時代を生きたふたり。昨日と今日のアプローチの違いが180度違って、ホントに演劇って面白いとつくづく思う。
そしてドストエフスキーはその少し前の1821年11月11日〔ユリウス暦10月30日〕 - 1881年2月9日〔ユリウス暦1月28日〕)、シェイクスピアは 1564年4月26日(洗礼日) - 1616年4月23日(グレゴリオ暦5月3日))なんだからもうたいへんです。それを全部見せてもらえる私は幸せだわ。もぉ・・
 来週はとくお組です。