毎日新聞に『万獣こわい』劇評(濱田元子さん)「倒錯じみた世界に、実存の事件を想起させる現実感が交錯する。スピーディーな展開のなか、3人の変幻自在の怪演、とらえどころのない存在感が見事にはまる。古田の瞬時に見せる人間の表裏が不気味で、リアルさにゾッとさせられる。底知れぬ心の闇」
読売新聞に『万獣こわい』劇評(祐成秀樹さん)「恐るべき芝居である」「監禁の経過を生々しく演じさせるのと並行して、事件の裁判も見せて凶行の真相に迫る。その結果、浮かび上がるのは人間のもろさと、無意識の悪が膨らんでいく恐ろしさだ」
読売新聞の『小田島雄志の芝居よければすべてよし』
「家族にはいくつかの貌がある。家族という小宇宙の中だけで見ると、親子・夫婦などの殻がこわれて男・女の欲望がむき出しになり、社会や時代の流れにおいて見ると、個々の人間のはかなさ・いじらしさが浮かんでくる」前者の例で『おそるべき親たち』←(〜おそるべき大人たちは愛と嫉妬、怒りと復讐心をむき出しにして、若いふたりの純な苦悩を踏みにじる)、後者の例で『あとにさきだつうたかたの』をあげています。