世田谷パブリックシアター
(劇場のせいか・・聞こえてきたお囃子のせいか、奇ッ怪を思い出すことも)
まず美術と照明のすばらしさに心奪われる。「闇の中に音をたてて生きる人々」そのものを表現しているような美術。あの仄明るい天井裏ではきっと鼬たちが暴れているのでしょうか・.。この美術を見られただけでも行ってよかったと思うくらい。
作:真船 豊 演出:長塚圭史 美術:島 次郎 照明:佐藤 啓 衣装: 宮本宣子 http://www.siscompany.com/itachi/news.htm
80年前に描かれた戯曲とのこと。私は真船 豊のお名前もはじめてでした。
一幕は、方言が聞き取れなかったりもして、物語に入っていけなかったけれど、後半は私が方言にも慣れたのか面白かった。凄い作品でした。
肉親の骨肉の争い。人間のズルさが爆発。天井裏の鼬みたいに。
9日は白石加代子さんのお誕生日(おめでとうございます)。加代子さんが圧倒的!すばらしかったなーーーー。宮城県出身の鈴木京香さんはため息でるくらい美しく、今まで観た舞台の中でこの “おとり” がいちばんいいな〜。京香さんはたぜったいテレビより舞台がいい。私は江口のりこさんも好き。
『昭和の初め、東北の街道筋の旧家「だるま屋」の当主である萬三郎は、落ちぶれた家の借金に苦しんだあげく、老婆おかじを残して南洋に出稼ぎに出てもう三年もの間留守にしている。借金の抵当に入った家屋敷の処分が始まったところへ、だるま屋先代の娘でありおかじの義理の妹にあたる“おとり”という女が帰ってくる。若い頃のおとりには盗癖があり、村の人々に不義理を重ねた挙句に行方をくらませた身。十年前に相続争いで騒ぎを引き起こした一件を深く恨んでいるおかじはおとりを“泥棒鼬”とののしるが、当のおとりは「生まれ故郷ほどせいせいすっとこはねえなあ」と全く悪びれた気配はない。おかじの怒りを冷笑しながら、萬三郎がまもなく帰国することを告げるおとり。母も知らぬことを何故おとりが知っているのか…。果たして、おとりの狙いは何なのか!?』http://enterstage.jp/news/2014/11/001098.html