シアターコクーンにて彩の国シェイクスピア・シリーズ『ジョン王』観劇。D列。ステキなお席を取ってくれてありがとう、友だち。
鋼太郎さんお誕生日おめでとうございます🎂🎊
\\Happy Birthday鋼太郎さん🎂//
— 彩の国シェイクスピア・シリーズ (@Shakespeare_sss) 2023年1月14日
本日1/14は #吉田鋼太郎 さんのお誕生日🎉
昼公演終演後に楽屋にて、カンパニーメンバーでお祝いしました🎻🎹
本日夜公演、当日券ございます!
ぜひ『#ジョン王』カンパニーに会いに来てください💨#小栗旬 #吉田鋼太郎生誕祭 pic.twitter.com/FdQnECdBJc
色々と斬新な演出にびっくり。鋼太郎さん、あれこれ詰め込んだなぁ😆。翻訳は松岡和子先生だけど吉田鋼太郎さんが上演台本を手がけていて、シェイクスピアというよりアングラ…唐さんとか寺山修司が浮かぶ。歌も昭和なそれ。詰め込みすぎだと感じる演出に消化不良気味の私…何か物足りないのはなぜかしら。「ん・それで?」となるからかしら…本がそうだから仕方ないけれど…。
蜷川さんへのオマージュたっぷりなのは、開放された蜷川ハッチ(と呼ばれた搬入口)(外の雑踏が見え聞こえる)や満月🌕や上から降ってくる演出やラストの光線や色々だけど、小栗旬くん演じるフィリップ・ザ・バスタードの登場とラストは埼玉と地方公演は違う演出になるのでしょうね。
楽しみにしていたサミエルやバンドの演奏が舞台上に見えないのは残念。コクーンだとそのスペースがないからか… なら上に…と思っちゃった。
ネタバレしてます。
シェイクスピアシリーズのフィナーレ感がまるでないラストにもびっくり🫢(元々ラストの予定ではなかったけれど… シリーズ第36弾として 2020年6月に上演予定だったこの公演が中止。ラストの予定だった第37弾『終わりよければすべてよし』が昨年5月に上演されたのです)
歌があるのは吉原光夫さんありきの演出だったのかしら〜。イングランド王ジョン・光夫さんの歌、素晴らしかった。これまでシェイクスピアをやってこなかったということにびっくり。光夫さんならではのジョン王の存在感と小者感、いいわぁ。大きな声では言えないけれど、歌は光夫さんとアーサーだけでいいな〜。
リチャード1世の私生児フィリップ・ザ・バスタード小栗旬くんは史実には存在しない役だから、現代からプランタジネット朝の時代に迷い込んだような登場でした。ドラマ「信長協奏曲」を思い出したりも。「鎌倉殿の13人」の義時もそうだったけれど、彼はちょっと引いた役が合う。
人(人形)や肉片(作り物)が落下してきて舞台上に最後まである、その死者が現代の服装なので(最初の人形はOLみたいな制服だったし、子どもも…)戦争が身近になった今と地続きに思えてずっと苦しい光景でした。
というか、演出のバランスが好みではなかった。
息子アーサーを王にすべく奔走する母コンスタンス役の玉置玲央くんとジョン王の臣下ヒューバート高橋努さんが素晴らしく印象に残ります。イングランドの王子アーサー役の佐藤凌くん(Wキャスト)がまぁしっかりしていて長い台詞も歌も表現も完璧!ヒューバートとのやりとりや、モノローグ、そして崖の場面でギュッと心が掴まれます。ヒューバートが東北弁なのも優しい人柄にぴったり。コンスタンスももっと観たかった(玲央くん、オフィーリアもできるね)。
ジョン王の母皇太后エリナー役の中村京蔵さんは歌舞伎調。ジョン王の姪の姫ブランシュ役の植本純米さんもさすがなのだけど、出番が少なくて残念。「伝令死」だもの。純米さんとフランス王の皇太子ルイ(白石隼也くん)が結婚を決めるシーンは可愛い。
小栗フィリップから現代の青年に戻って渋谷の雑踏へ消えていくラスト。兵士(高橋努くん)に銃を向けられるのはちょっと唐突な感じだけど、蜷川さん演出のさいたまネクスト・シアターの「ハムレット」の演出のラストを思い出したなぁ。もちろん違うのだけどフォーティンブラスが銃を向けた原作にない場面が追加された。
あらすじ
イングランド王ジョン(吉原光夫)の下へ、先王リチャード1世の私生児だと名乗る口の達者な男が現れる。ジョンの母エリナー皇太后はその私生児・フィリップ・ザ・バスタード(小栗 旬)を親族と認め従えることを決める。
そこへフランス王フィリップ2世(吉田鋼太郎)からの使者がやってくる。ジョンは、正当な王位継承者である幼きアーサーに代わってイングランド王となっていたが、「王位をアーサーに譲り、領地を引き渡すよう」に要求しにきたのだ。それを拒んだジョン王は、私生児を従えてフランスと戦うために挙兵する。
まんまと王族の仲間入りをした私生児は、権力者たちの愚かなふるまいを鼻で笑いながらも、戦争へと巻き込まれていく。
アーサーの存在が疎ましいジョン王は、腹心の臣下であるヒューバートに、恐ろしく非情な命を下す。この決断が、ジョン王と私生児の運命を大きく狂わせるのだった。
権力者の思惑に振り回され、世界は混迷を極めていく―――
作:W.シェイクスピア 翻訳:松岡和子
上演台本・演出:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)
美術:秋山光洋 照明:原田 保 音響:角張正雄 衣裳:宮本宣子 ヘアメイク:大和田一美 擬闘:栗原直樹 演出助手:井上尊晶 菅野将機 技術監督:小林清隆 舞台監督:倉科史典
出演:小栗 旬 吉原光夫/中村京蔵 玉置玲央 白石隼也 高橋 努 植本純米
間宮啓行 廣田高志 塚本幸男 飯田邦博 坪内 守 水口テツ 鈴木彰紀 堀 源起 阿部丈二 山本直寛 續木淳平 大西達之介 松本こうせい 酒井禅功/佐藤 凌(Wキャスト) 五味川竜馬/吉田鋼太郎
演奏:サミエル 武田圭司/渡邊達徳 熊谷太輔/渡辺庸介
(余談ですが、小栗旬くんが蜷川ハッチの外の道路を渡って入ってくるのを見たとき、清澄白河であった田島亮くんの舞台で、駅から兄の家を探して来る設定で実際駅から歩いてくる演出だったのを思い出した私❤️)
Bunkamuraなくなったら私たちどこへ行くのかしら🐻。PARISに行きたいわね。