ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

『悲しみが乾くまで/Things We Lost in the Fire 』★★★★

 いい映画だった。原題の「Things We Lost in the Fir」が沁みる。映画の中で以前ガレージで起きた火事により大事なものが全部燃えてしまったことが語られるんだけど、亡くなった夫が妻に言ったセリフ、「失ったものはただの"もの"でしかない〜〜」が最後に出てくる。これをそのまま邦題にするのは難しいだろうけれど、この映画のいいたいことはそこなんだな。
アメリカ映画。監督:スサンネ・ビア。『オードリーは、夫と二人の子供たちに囲まれ、平凡だが幸せな日々を送っていた。しかし、事件に巻き込まれた夫が射殺される。愛する人を失った悲しみから立ち直れなかったオードリーは、夫の幼馴染みで親友のジェリーを思い出す。彼は弁護士だったが、今はドラッグで堕落していた。オードリーはそんな彼を好きではなかったが、自分と同じように夫を深く理解し、愛していてくれたことを知り、親近感を持ち始める。オードリーは、それぞれが立ち直るため、共同生活をしようと提案する。』(goo映画より)
オードリー(ハル・ベリー)と、オードリーの夫ブライアンの親友ジェリー(ベニチオ・デルトロ)がいい!!とくにベニチオ・デルトロ!!彼演じるジェリーがヘッドフォンでガンガン聴いているのがルー・リードフランク・ザッパというのもカレにぴったりだった。薬物中毒者の演技はアカデミー賞ものよ。あの包容力のあるまなざしも!!そんな彼らを捉えるカメラワークが素晴らしかった。瞳や指先などのアップ映像が悲しみや絶望感を語るので、そのたびに胸がきゅーっと苦しくなった。耳たぶとかね。
ある愛の風景」も同じカメラワークだったから、この女性監督の特徴なのね。→http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20080303
  「善は受け入れろ」
亡くなった夫ブライアンに覚えがある・・と思ったらX−ファイルのデヴィット・ドゥカヴィニー。癖のある映画に慣れちゃったせいか、隣人のおじさんが実は悪い人なのかも?弟ニールが実は出来の悪い男かも?なんて穿った見方をしていたんだけど、最後まで彼らはとても善人。死んでしまった(善意の末、殺され)夫が成功して手に入れた豪邸もすてきだった。