『巨大なウェディング・ケーキ』（http://d.hatena.ne.jp/Magnoliarida/20110626）がとてもステキだった山本佳希さんと 石黒亜実さんの朗読公演。
演出は黒川竹春さん。朗読にちゅうりさん（タテヨコ企画）のオルガンの生演奏が重なり、とても心地良い時間でした。会場になったBar BASEは道路に面しているので外の音や製氷機の音がたまに聞こえますが、手紙を読んでいる場所にいると思えばいいですし、耳は物語に引き込まれたので全然問題なしでした。
湊かなえさんの『往復書簡』は書簡のみで構成された３つの作品が入った本ですが、私は読み始めたばかりで１つ目しか読んでいませんでした。
今回朗読されたのは２つ目の「二十年後の宿題」。これは来年映画化されるそうです。阪本順治監督で、吉永小百合さんが主演。それを最初に聞いていたので、お話のなかの先生は吉永小百合さんにピッタリだなぁ〜と思いました。
「二十年後の宿題」はとってもステキな作品でした。書簡形式のミステリーで、最後の結末に温かい気持ちでいっぱいになりました。もしかしたら読まずに行って（結末を知らず）よかったかもしれません。
手紙は、高校教師の大場敦史と大場の小学校時代の恩師で竹沢真知子先生の二人が交わすだけですが、手紙に出てくる人物たちの文字を声と表情で演じ分けているので彼・彼女たちの性格まで目に見えるようにわかりました。
本を少し削っているらしいので、改めて読むとき、多分お二人の声とオルガンが聞こえてくるんだろうなぁ〜と思います。
この朗読を知らなければ、読むこともなかったかもしれない本です。出会えてよかったです。来年、３つ目の作品を朗読するそうです。←初日に湊かなえさんが来られて（感動したようです）、上演許可をいただいたとのことです。
「十五年後の補修」読まないでおこうかなーーー。
