シアターイーストにてモダンスイマーズの『だからビリーは東京で』千秋楽。
もうね、泣きすぎて目が痛い。千秋楽はスタンディングオベーションでした。拍手したりないくらい。心に沁みる舞台でした。そしてコロナ禍での約1か月公演、オミクロン感染でいくつも公演が休演・中止を余儀なくされているなか全ステージ無事終えられてよかったです。千秋楽おめでとうございます。
素晴らしい作品なのに相変わらず誰かに伝えるための感想が書けない私。なので備忘録です。
千秋楽も過去2回と同じく、最初の、2017年夏にたまたまミュージカル「ビリー・エリオット」を観て主人公ビリーに感動して、突如役者を目指した凛太郎が劇団ヨルノハテの面接を受けるところから始まる。自転車で東京の街を走る、その街並みの映像(鉛筆画)に「だからビリーは東京で」というタイトルが映し出された時にまず泣いてしまう。ここはなぜだろう・・まだ物語は始まっていないのに不思議。途中、何回か同じように東京を走る(Uber Eatsのバイトなど)シーンが繰り返されるのだけど月日の経過とともに景色まで変わって見える。
不要不急の時代に入り誰もが自粛を余儀なくされる。そして一人ひとりの孤独や、表に出なかった問題や不安・不満が浮き彫りにされ、お互いの気持ちがバラバラに・・なった時、コロナ禍に入る前から戯曲が書けなくなっていた能美(津村さん)が「僕たちの話を書きたい」「舞台に立てなかった彼と、何もできなかった僕たちの劇団の話です」「彼に、どうしても、演劇を知って欲しい・・」もう、号泣です。
そしてエンディングで、最初の凛太郎面接の場面になる。最初とまるで違う思いが溢れて、凛太郎が泣いている姿に私もさらに「ぶわっ」となったのですが、それは悲しいのではなく、エールのような気持ちでした。
登場人物一人ひとりの背景が丁寧に描かれていたなかで、演劇人ではない私は凛太郎より「マミノリ」山路真美子(伊東沙保)と 久保乃莉美(成田亜佑美)のふたりが気になるわけです。なぜ隣同士の家に生まれた同じ年のふたり、あそこまでお互いを縛りあっていたのか(私にはそう見えた)ものすごい孤独と依存を感じる。スピンオフ作って欲しい。
「僕はきっと、どこかに辿りつきたいはずなんです。ここはその途中の場所のはずなんです」
最初の場面に戻った劇団の面接場面の凛太郎の涙が頭から離れない…名村辰くん素晴らしかった。
好きなことはやめなくていい。
蓬莱竜太さんTweet 「上演するため感染予防で人との交流を断ち、外界を避ける日々。忍耐の日々。唯一の交流は舞台上と客席が互いに造るあの時間。この時勢、毎回満員の奇跡。多くの人と劇場でお会い出来て本当に嬉しい。救われたのは我々の方でした。心から感謝です!」
モダンスイマーズ「だからビリーは東京で」終了。
— 蓬莱 竜太 (@ryucham01071) 2022年1月30日
上演するため感染予防で人との交流を断ち、外界を避ける日々。忍耐の日々。唯一の交流は舞台上と客席が互いに造るあの時間。この時勢、毎回満員の奇跡。多くの人と劇場でお会い出来て本当に嬉しい。
救われたのは我々の方でした。
心から感謝です! pic.twitter.com/vYcVv2AZoh
https://magnoliarida.hatenablog.com/entry/20220109/1641735740
1回目
取り急ぎ、Tweetした感想のみあげておきます。開演前のロビーで武谷さんとバッタリ。久しぶりに、祝・砂の女、年末のローマ帝国の〜のことなどお話できて嬉しかった〜。
芸劇近くのピザ屋さん、クラムチャウダーもピザも大きかった〜。