ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

パンズ・ラビリンス★★★★

 
『1944年のスペイン。内戦終結後もフランコ政権の圧政に反発する人々がゲリラ闘争を繰り広げる山間部。内戦で父を亡くした少女オフェリアは、臨月の母カルメンと共にこの山奥へとやって来る。この地でゲリラの鎮圧にあたるビダル将軍と母が再婚したのだった。冷酷で残忍な義父に恐怖と憎しみを募らせるオフェリア。その夜、彼女は昆虫の姿をした不思議な妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。そこでオフェリアを出迎えたパン<牧神>は、彼女が地底の魔法の国のプリンセスの生まれ変わりで、満月の夜までに3つの試練を乗り越えれば、魔法の国に帰ることが出来ると告げる。オフェリアはその言葉を信じて、与えられた3つの試練に立ち向かう決意を固めるのだったが…。』
美しい映画だった。現実の世界が容赦なく残酷な分、空想の世界のほうが美しさを増していたんだろうな。『だから少女は幻想の国で、永遠の幸せを探した。』というキャッチコピー、この映画をわかりすくしたいいコピーだなって思った。「もうおとぎ話ばかり読んでないで」と母親から注意される大人の一歩手前にいる空想好きの少女オフェリア(イバナ・パケロ)が、残酷な現実世界から逃避して牧神パンがいる森の中の迷宮へと迷い込んでいく・・。「不思議な国のアリス」を思いだした。これほど残酷ではないけれど「不思議な国のアリス」だってけっこう怖いもの。
ダークファンタジーとは聞いていたけれど、想像以上にダーク。でも不思議ともう一回観たい・・残酷なシーンには目を瞑るだろうけど、オフェリアと一緒にもう一度あの迷宮に迷い込みたい。メルセデス(ゲリラのスパイとして大尉の家政婦をしている。とても優しくかっこいい女性)の大人目線から見たら、オフェリアはかわいそうな女の子なんだろうけど、オフェリアは勇気をもって試練をこなしモアナ王女となったんだから、あんな悲しい現実の世界で生きるより幸せだったような気がする。オフェリアにとっては死ではないのだから。
64年生まれのギレルモ・デル・トロ監督は「リボンの騎士」などに影響を受けたとか・・ちょっと親近感(笑)