「扇田昭彦さんを悼む 半世紀の交流があった笈田ヨシさん」(パリにて)http://digital.asahi.com/articles/ASH5V5CNBH5VOIPE02C.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH5V5CNBH5VOIPE02C
『1970年代に演出家・鈴木忠志さんの演劇がヨーロッパやアメリカに強いショックを与え、日本には古典演劇以外にも素晴らしい現代演劇があることを、世界に認識させました。その功績を最初に評価したのが扇田さんだったと記憶しております。唐十郎の赤テント、寺山修司の天井桟敷、東由多加の東京キッドブラザース、鈴木忠志の早稲田小劇場。新劇一辺倒だった時代に、若者のわめきにすぎないと軽蔑されていた「アングラ演劇」に光を当て、説得力ある表現で世間に価値を認めさせ、市民権を与えたのは、扇田さんの知的な記事が朝日新聞にあったからだ、と思っています。』『その後も、彼は次々と若い演劇人の仕事を記事に取り上げ、今日の日本演劇の土台を築いていきました。演劇は、演者と観客の関係だけでは発展しない。その二者の間にジャーナリストがおり、観客を導いていく力がなければ、いい演劇は生まれない。堕落する一方なのです。』