ほらほらコーヒーが冷めちゃってるよ 2

好きな人に伝えたいことはできる限り直接伝えます。都々逸作っています。浦和レッズと演劇と映画と音楽が大好き! 田島亮(・中嶋将人)、成河、亀田佳明、イキウメと浜田信也。演出家・藤田俊太郎を応援しています。小林賢太郎・片桐仁、ラーメンズは永遠に好き。B'z、BrandonBoyd&Incubus、JasonMraz、大橋トリオ、Eddie Redmayne

亀田佳明×稲葉賀恵『ブレイキング・ザ・コード』

ひとりの人間の人生を描く、戯曲に向き合う創作── 舞台『ブレイキング・ザ・コード』亀田佳明×稲葉賀恵インタビュー 取材・文・撮影/河野桃子さん

──実際、皆さんで集まって戯曲の読み合わせをしてみていかがでしたか?
亀田「もうどれだけ喋ってもページが終わらない!1行置きくらいに自分の台詞があるので、終わんね~な~、なんだこれ~って(笑)。」
稲葉「すごく喋っていますよね。ずっと出ているし。」
亀田「数学的な理論についての台詞なんかもカオスですよ(笑)。ただ、一人で読んでいるだけだと登場人物たちの声や雰囲気があまり入ってこなかったんですが、皆さんの体温を感じる声を聞いていると孤独じゃなくなる感じがしました。頼れるような、一人じゃない感じがちょっとしたんですよね。」
──読み合わせで印象的だったことや、予想外な発見などありましたか?
稲葉「ちょっと重い作品になるかなと思っていたんです。深刻なことをシリアスにやりすぎるよりも、愛されるキャラクター達にしたいなと考えていました。でも皆さんの声を聞くとコメディ的なところが結構あったので、それは大事にしなきゃなと。とくに、一人で読んでいる時よりも亀田さんの声がなんというかちょっと……(笑)。」
亀田「ちょっと、なに!?」
稲葉「なんだか……すごく愛嬌があるなって。」
アラン・チューリング役はぜひ亀田さんに。その理由は……
亀田「人物描写は興味深いんですよね。この戯曲の作者はヒュー・ホワイトモアですが、もともとの原作はアンドリュー・ホッジスの書いた900ページくらいある本で、数学理論みたいなことが1/3ぐらい書かれていてかなり読むのが大変なんです。ほとんどわからない(笑)。でも物語としては戯曲と同じことが描かれていて、その中でアンドリュー・ホッジスが書いたアラン・チューリングの性格的描写が多くあります。そこでのアラン・チューリング像は、どうにも一つにもまとまりきれないような性格や思想を持っていて、常に不安定で矛盾している。大人のようでもあって、子どものようでもあって、ものすごく神経質なようでもあって、ものすごく雑でもある。短気でヒステリックかと思えば、すごく誠実で柔和だし……よくわからないんですよね。ただ、とにかく前に前に進んでいる印象をうけました。数学や学術のことをひたすら追求し続けているところもそう。近くにいたらはた迷惑な人かもしれないけど、すごく興味深い魅力を持った人だなと思います。一面的にならないような人物にしたいです。」
稲葉「たぶん亀田さんご本人にも伝えたと思いますが、10年前に出会った時のお芝居で「こんなに色っぽい人がいるんだ」と思ったんですよ。エロティックというわけではなくて、俳優として色香がある。開いてるんだけどもどこかで鋭いナイフを持っているような人。そういう俳優が私はすごく好きだなと。その代名詞が亀田さんなんです。そういうところが、アラン・チューリング役にもぴったり。プロデューサーの笹岡(征矢)さんとほぼ同じタイミングで「この役は亀田さんしかいないだろう!」と合致しました。」

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Interview | 舞台『ブレイキング・ザ・コード』「俳優として、制作として経験したすべてが今回の初プロデュースに繋がっています」プロデューサー・笹岡征矢さんインタビュー ~ 

 眠れぬ夜の処方箋vol.1「刺青」
作/谷崎潤一郎 語り/亀田佳明 サウンドデザイン/阿部海太郎 演出/稲葉賀恵www.youtube.com

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